12月21日、みどりーむで行われるサロンふらっとの講師として民謡の歴史を語る 都筑 秀音さん 北八朔町在住 74歳
伝承者育成に全力注ぐ
○…緑区内での一般向け講座に初めて登壇する。全日本民謡民舞歌謡連盟理事長などを歴任する傍ら、民謡歌手として昭和を生きる中で培った技術や見識を多くの人に伝えたいと活動を続ける。「民謡や民舞は後を継ぐ者がどんどん少なくなっている。日本人の文化を一人でも多くの人に知ってもらいたい」。講座では、意外と知られていない三味線や尺八のルーツや歴史について、一般にも分かりやすく伝えるつもりだ。「少しでも面白いと興味を持ってもらえれば」と意気込む。
○…横浜市生まれ。学校卒業と同時に宮大工に弟子入りし、腕を磨いた。東京五輪を機に建設ラッシュに沸く東京で代々木体育館などの建設に携わるため20代で横浜に戻ってきた。趣味で十代の頃から続けてきた太鼓や民謡の腕を買われ、本格的にデビューしたのが37歳の頃。以後、演歌歌手への転身など時代とともに様々な音楽と寄り添い、約20年前に民謡の世界に戻ってきた。
○…幅広い分野で特許を取得するなど、独自の発想で未来を切り開く「アイデアマン」。折れにくいプラスチック製の三味線のバチや、その時々の職業や趣味の分野で数々の特許を取得してきた。最近取得した特許は、歌を歌う時の発声法で健康づくりを提案する「全身体整体発声」。今後地域向けにセミナーを開くなどして民謡の魅力と健康づくりを発信していく方針だ。「既存の技術をより良くする方法を常に考えている」
○…難しい名取制度や階級的な雰囲気が後継者不足を招いた一つの要因だと考える。「何かひとつでも技術を身に付けたら、その事においては先生として認め、人に教える機会を与えてもいいのでは」。民謡歌謡における様々な技術を細かく体系化し、資格認定を行う「気軽に学べる指導者支援養成所」を展開しようと目下奔走中だ。民謡歌謡の素晴らしさを未来に繋ぐため全力を注ぐ思いは少しも揺るがない。
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