開館20周年を迎える緑図書館の館長を務める 沖間 俊明さん 鶴見区在住 53歳
「不易と流行」携え歩む
○…5月9日に開館20周年を迎える緑図書館。昨年4月の着任後、すぐに20周年を念頭に入れ準備を進めてきた。当日は公募していた図書館キャラクターの名前の発表や開館からの歩みをベストセラー図書で振り返る展示を行う予定だ。「周年の節目にはなかなか当たるものではない。(節目に)巡り合ったことに感謝しつつ、記憶に残るイベントにしたい」。穏やかな表情で意気込みを語る。
○…生まれも育ちも横浜、生粋の「浜っ子」だ。大学卒業後、横浜市役所に就職。以来30年、異動を繰り返しながらも「横浜」のためにまい進してきた。戸塚区役所勤務の時には、阪神淡路大震災が発生。応援のため現地に赴いたが、変わり果てた様子に愕然としたという。「火事がひどくて、(行った)長田区役所の周りは焼け野原。驚いたし、経験したことのない光景だった」。そうした状況下で、自身も被災しているにも関わらず、懸命に仕事に取り組む現地職員の姿に胸を打たれた。「公務員の使命を痛感した」と、当時の胸中を振り返る。
○…高校時代に始めた「トロンボーン」が趣味。大学生の時にはオーケストラに参加し、現在も当時から付き合いの続く先輩と、アマチュアのオーケストラに所属している。年に2回は、みなとみらいホールなどで行われるコンサートでステージに立つ。「先輩たちとスタジオを借りて練習して。そのあとは飲みに行って」と笑う。35年にわたって続くつきあいに「今となってはかけがえのないもの」と表情が緩む。
○…緑図書館は年間約45万人、一日約1300人が利用しており、市内図書館の中でも利用者は多い方だ。それでも「まったく利用しない人もいるし、そういった人たちにもPRが必要」と語る。「職員と連携しつつ、今後も一層、みなさんに利用される図書館にしていきたい」。変わらない部分を残しながら、新しい図書館へと舵を取る。
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