横浜環境活動賞実践賞を受賞した「一本橋メダカ広場水辺愛護会」の会長を務める 金子 洋さん 新治町在住 72歳
自然体験の場、次世代に
○…生まれ育った新治の自然環境を守るべく、梅田川周辺の清掃や除草に励む。15人の会員は、中学3年生から75歳までと幅広い。日頃のやりとりの中で「この人は」と言う人に声をかけた。「年齢やキャリアは関係ない。生まれ育った土地への愛着や奉仕への思い入れを重視した。だからうちの会は、会員の高齢化とは無縁」。小規模ながら、コアなメンバーが永続的に活動できる組織を目指した。
○…1942年、新治町の農家に生まれた。会社員時代は交通信号機のシステムエンジニアとして勤務。静岡県に転勤し、一時故郷を離れたこともあった。数年後、再び新治町に戻ると、のどかな農村部には2人の子どもの遊び仲間がいないことに愕然とした。何とかせねばと門を叩いたのがボーイスカウト。自然を相手にしたプログラムの魅力に開眼。子どもとともに参加し、日本ボーイスカウト神奈川連盟横浜地区横浜第125団では団のトップである団員長を務めた。
○…愛護会の話を市から打診されたのは2003年。それまでボーイスカウトでたっぷり自然と向き合い、自然体験の大切さを痛感していたため、「この自然を次世代に繋ぐために」と快諾。清掃・除草はもちろん、近隣の地権者に交渉し、川の上流にある休耕田にかつて故郷の川に居たメダカを放流するなどして環境保全に尽くしてきた。「何も特別な事はしていない。生まれ育った地に感謝し、大切にしているだけ」と、活動はあくまで生活の一部と位置付ける。
○…近隣の小学校との交流や、梅田川周辺で行うイベントを通じ、地域の子どもたちを見守ってきた。今改めて思うのは「子ども時代に触れる自然との対話」の大切さだ。近くに住む4人の孫にも思う存分貴重な体験をさせてやりたいという気持ちが沸いている。「体験から学ぶのが大事。そろそろ本腰を入れ、うちの孫にも向き合いたい。それが今後の目標かな」
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