鴨居連合自治会の会長に就任した 木村 赳(たけし)さん 鴨居町在住 72歳
地域の力、ひとつに
○…鴨居第八地区自治会の役員に就いて四半世紀。現在も設計の仕事をしながら、空いた時間のほとんどを地域活動に費やす。「鴨居周辺の8つの自治会をとりまとめる役。忙しくもなる。覚悟をもって臨みたい」と抱負を語る。就任前後からすでにスケジュール帳はいっぱい。連合自治会に関わる様々な団体の会合への出席や兼務事案に忙しい日々を送る。「ここはとても地域性が良く、人と人の繋がりも温かい。この持ち味をいかせれば」
○…1944年鴨居町生まれ。教員一家の長男として育つうち「自由になりたい」という気持ちが強くなった。20歳で単身関西の設計会社に就職。実家を離れての自由な暮らしは「心のびのび、満喫したね」。45歳の時、鴨居に戻ると近所の先輩からすかさず「自治会の役員」を任された。「お前やれ、と。当時はえっと驚いたが、今思えばあれは、しばらくぶりの地域に早く馴染むよう声をかけてくれたのかも」としみじみ振り返る。
○…幼い頃から手先が器用で、何でも自分で作った。設計の仕事もしかりだが、趣味も「アマチュア無線」と裏切らない。無線の向こうから聞こえてくる会ったこともない人との会話には不思議と距離を感じないという。歴は50年と古いが、防災の観点からも注目が集まる「アマ無線」に今なお虜。「非常通信機として各避難所にも設置されている。ぜひ多くの人に知ってもらいたい」と誇らしげだ。
○…鴨居にも集合住宅が増え、自治会への加入率低下が叫ばれて久しい。「よくね、聞かれるんだ。自治会に入って何の意味があるのと。いいことはないかもしれない。でも自治会は地域の皆の力が集まる場所だよ、と答えるんだ。それが長い間地域を見てきた答え」。力を合わせて地域の課題に取り組んできた経験が心の糧だ。「新旧関係なく、力をひとつにできる地域づくりができたら」。そんな思いを胸に奔走する。
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