白山高校で5月27日、穴窯を使った陶器の窯出し作業が行われた。これは毎年5月と9月に実施されている同校の恒例行事。2001年9月に設置された穴窯は市内でも珍しい設備で、薪の灰が自然と作品に降りかかることで独特の味わいを生み出す。現在でも信楽焼や備前焼は同じ方法で焼かれているという。
今回実施された「窯出し」は、穴窯を使った作業のうちの最後の工程に位置づけられる。5月初めに生徒たちが約70時間火を起こし続けて焼いた陶器を取り出すもので、今回作られた作品は500点以上だという。
当日は快晴の下、同校で今年から新設された美術科や美術部員、美術コースの生徒11人のほか、地域の陶芸クラブである白陶会のメンバー12人が集まり、バケツリレー方式で陶器を取り出す姿が見られた。
美術部2年生の野間奈津美さん(16)は今回で3回目の参加。「1年の時は先輩の指示に従うだけでしたが、今年は自分が指示出しをしなくてはいけなかったため大変でした」と話した。
また、美術科の担任を務める竹田一宏さん(60)は、窯出しを行うことで、煙など近隣の人に大きな迷惑をかけているとしながらも、「地域の皆さんに支えられて続けてきました。感謝しかありません」と語る。「ほかの高校にこんな設備はありません。煙の付き方で陶器の色合いが変わる。こんなに面白いことはないですね」と笑顔を見せた。
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