緑区内に現存する有形の歴史的・自然的・文化的資源などで、その価値が地域に認められているものを区民(団体)から広く募集し、登録する「緑区遺産」。このほど新たに3カ所が登録となった。
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今回、新たに登録となったのは緑区で最も標高が高い場所で知られる「高尾山」と、いぶき野にある横浜線の「岩川橋梁」、神奈川道の近世での存在をしめす「旧大山道と神奈川道分岐の道標」。
「高尾山」は緑区最西端の長津田辻自治会内にあり、標高は100・46m。山頂には養蚕の神様として「飯綱神社」が祀られ、地元自治会の氏子によって毎年4月上旬には祭礼が行われている。日本の地図づくりの原点となった「一等三角点」が1882年に置かれた場所としても知られ、大山、丹沢、富士、箱根、秩父方面を見渡せるという。また西側斜面は、縄文時代晩期の遺跡包括地として考古学上も貴重な場所。
「横浜線の岩川橋梁」は、明治時代の1908年に開通した横浜鉄道(現JR横浜線)にかかる石積みの橋梁。関東大震災時にも耐え、その強度から当時の石積み技術の高さがうかがえる。鉄道開通から100年以上経過した今も現存する数少ない石積橋梁として、近代土木遺産としても貴重な存在といえる。
長津田6丁目にある旧大山道と十日市場方面の分岐地点には、1735年在銘の石仏がある。その石仏の台石には「向テ右リ かな川 左みぞノ口」と刻まれている。これが当時の交通標識の類として存在し、大山道や神奈川宿に行きかう人々の案内となった。神奈川道が近世に存在していたことを明らかにする道標として今回登録された。
区内の団体から申請を募集
緑区では今後も積極的に遺産登録を増やしていきたいとしており、区内の自治会などの団体に登録申請を呼びかけている。詳細は緑区役所区政推進課広報相談係(【電話】045・930・2219)。
これまで登録された14カ所の緑区遺産は区のHPでも確認できる。
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