「100歳まで地域のために」――。東本郷在住の目(さがん)定雄さん(90)は、近所にある2つの公園で清掃やごみ拾いなどに取り組む。地域ボランティアの人手不足や高齢化が叫ばれる中、90歳を超えてなおその活動の先頭に立つ姿を追った。
毎朝のごみ拾いに、季節ごとの間伐、清掃。目さんの公園愛護活動は多岐にわたる。特に公園に接する竹林の間伐は、急斜面で足場が悪く、一苦労だという。「最近では他のメンバーがかわりにやってくれるようになり、随分助かっている」と話す。
緑土木事務所によると、目さんのように90歳を超えても公園愛護活動に参加する人は増えつつあり、「多くの会で高齢化が課題となっている」という。
「出来ることを少しずつ」
東本郷第1・2公園の愛護会会長に就任したのは約20年前。70歳を超えてからのことだった。50代後半に大病を患ったのを機に、「同じような境遇の人たちの役に立ちたい」と難病支援の相談員として、仕事の傍ら、ボランティアを始めた。その後、近隣のコミュニティスクールの会長を頼まれ、地域活動にも勤しむように。「できることを少しずつ続けよう」と夫婦で様々なボランティアに取り組んできた。
「人のためは、自分のため」が夫婦の合言葉。目さん自身、ボランティアを続けたことで足腰が丈夫になり、沢山の人たちとの繋がりもできた。草木の性質や環境についても学べたし、PCを使いこなせるようになったのも、活動で出会った若者のおかげだという。
「歳を取ると確かに重労働は大変。だが、私は100歳までボランティアを続けたいと思っているんです」と目さん。愛護会会長の役目は4月から後進に託すが、これからも愛護会の一員として活動を続けるという。「皆が少しずつ出来ることをやって支え合う、そんな地域になっていけば」とも話す。
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