緑区内で振り込め詐欺の被害が急増している。昨年1年間の被害額は1億9578万円と前年比の5倍に上った。被害者を金融機関まで誘導しない新たな手口の横行などが背景にあるとみられ、緑警察署は注意を呼び掛けている。
昨年、緑区内で発生した振り込め詐欺の被害額が約1億9578万円(件数は65件)にのぼり、前年比(件数は24件/被害額約3662万円)約5倍となったことが緑警察署への取材で明らかになった。
同署によると、これまでみられたオレオレ詐欺などの手口に加え、犯人が被害者宅を訪れ、直接キャッシュカードをだまし取る「キャッシュカード手交型」の被害が増えているという。同署ではこれまで、金融機関との連携・協力により、ATMなどに訪れた利用者で、詐欺の被害者の可能性がある人には積極的に声をかけるなどの対策を講じてきたというが、「犯人が直接自宅を訪れ、キャッシュカードを奪い取る手口では、瀬戸際で被害を阻止しきれないケースもある」と話す。
キャッシュカードを奪った犯人は近くのコンビニエンスストアのATMなどで現金をおろすことがあるといい、同署ではコンビニへの協力要請、注意喚起などを強化。今後は金融機関や関係各所との連携に加え、巡回連絡での個別宅訪問、自治会との防犯講和などで住民ひとり一人に注意喚起をしていく方針だという。
県またぐ被害も
また緑区は、新幹線が通る新横浜駅が近いこともあり、他都市から犯人グループが来て犯罪に及ぶケースもあり、注意が必要だ。緑警察署では「こうしたケースは昨年度も数件発生しており、警戒を強めている」と話す。
すでに約2・5千万の被害
今年に入り、すでに被害額は約2432万円(件数は11件)にのぼり、一昨年の年間被害額に迫る勢い。同署では「警察官や銀行員などがキャッシュカードを回収する目的で自宅を訪れることは一切ない。怪しい電話があったらすぐ警察へ相談を」と呼びかけている。
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