区内のアーティストたちからは、「新型コロナウイルスの影響で、コンサートがほとんどできない」と悲痛な声が漏れ聞こえてくる。
区内在住のソロギタリスト、松井祐貴さん(33)=写真=も3月から半年近くの自粛生活を送った。3月と6月に予定していた国内ライブ、約20公演が決まっていた7月の中国ツアーは中止に。8月に予定していた国内ツアーもすべてキャンセルとなった。表現する場は、ほとんどすべて失われてしまったのだ。
到来する”配信時代”
だが、松井さんは、コロナ禍の現状を逆手に取った。「ライブを生配信しよう。自分の音楽を多くの人に届けるチャンスかもしれない」。この夏、横浜市映像配信支援プログラムの支援金も受けた。高画質カメラなどの機材をそろえ、配信時代の到来に備えた。最初は、自宅からのライブ配信だった。
だが、「もっと、ライブ感を出したい」と長津田のみどりアートパークホールを借りた。初の無観客生配信を実施したのは、8月15日。「みなさんが、最前列でライブを聴いているようにしたい」と、カメラ位置などもこだわった。約2時間の演奏で「ハナミズキ」などを演奏。ファンは、動画投稿サイト「YouTube」で無料視聴していた。ファンとのチャットをタブレットでチェックするなど、「双方向性」を意識したという。「普段のライブと同じくらい、リアルにできた。たくさんの人に楽しんでもらえた」と確かな手ごたえを口にした。
長引くことが予想されるWithコロナ時代。「新しい人にも、自分のギターを楽しんでもらえるチャンスにしたいですね」と松井さんは前向きに先を見据えていた。
松井さんの音楽は、「みどりアートパークYouTubeチャンネル」などから聞くことができる。
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