今年3月に中山に開設されたみどり国際交流ラウンジで6月30日、初のオンラインイベントが開催された。
国際理解を深めてもらおうと、「ラウンジで外国について知ろう!」と銘打って企画された同イベント。オンライン会議システム「Zoom」を使用して、JICA横浜の中野貴之さんが講演を行った。中野さんは、JICA青年海外協力隊に参加し、マラウイ共和国で理数科教師として活動した経験を持っている。
中野さんは、同国で暮らした時、毎週停電が起こっていたことを伝えた後「現地では電気が復旧すると、大きな歓声が沸いた。与えられた環境でも楽しむことを忘れない姿勢をマラウイの人から学んだ」と振り返った。
日本の寿司を紹介した時には、魚を生で食べない同国の人に驚かれた体験も紹介。「『マラウイとは違う。面白いから食べ方教えて』と違いに興味を持ってもらえたことで、逆に仲良くなれた」と話し「自分の物差しだけで勝手に判断しないこと。違いをしっかりと受け入れることは、様々な国の人と交流する時に役に立つ」と呼びかけた。
また、「日本の学校の玄関では、なぜ靴を脱ぐのか」という質問に答えられなかったことに触れ「自分達にとっては、当たり前と思うことを説明する難しさに直面した」と話した。
中野さんが同国で暮らしていた時に発生した東日本大震災。「日本は、大丈夫か」と多くの人が心配し声を掛けてくれたことを明かし、「困っている人を助けることが当たり前のマラウイの人達の優しさを感じた」と笑顔を見せていた。
最後には「同じ国の人でも一人ひとり違う。一人の人間として向き合うことが大切」と話し「身の回りの人と向き合うヒントになればうれしい」と講演を締めくくった。
講演後には、参加者からチャットを通じて、多くの質問が寄せられ、答えていた。参加した児玉華海さん(17)は「海外に興味があり参加した。自分の物差しだけで考えないことを心掛け、海外の人と交流していきたいと思った」と話した。
同ラウンジでは、各国を知るイベントを定期的に企画していく予定だ。
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