発熱やせきが主症状で、乳幼児が感染すると肺炎を起こす恐れのあるRSウイルスが7月中、横浜市内で相次いで報告された。
RSウイルス感染症は2〜8日の潜伏期をおいて発熱や鼻汁、咳などの症状が数日続く。ほとんどの人は軽症で2歳までに感染するが、乳幼児は細気管支炎や肺炎などの重篤な症状を引き起こすことがあり、慢性呼吸器疾患や心疾患などのある高齢者は重症化する場合がある。
近年は夏に増加傾向
例年は冬場に流行するが、近年は7〜8月に増加傾向がみられる。横浜市衛生研究所によると、今年は5月中旬から発症数が増加し始めたという。新型コロナウイルスへの対策で昨年は感染が広がらなかったため、多くの子どもが免疫を持っていないことが影響していると指摘する専門家もいる。
27週(7月5日〜11日)には市内小児科定点94カ所から報告された患者数の平均値が7・92人になった。
翌28週(7月12日から18日)には7・73人と過去最も多かった2017年のピーク時の3倍以上の状態。29週(7月19日〜25日)は4・62人と減少に転じたものの、例年よりも報告数が多い状態が続いている。緑区内では27週が11・80人、28週が14・80人、29週が10・25人だった。
RSウイルスは飛沫や接触によって感染するため、同研究所では、手洗いの徹底や手摺りやおもちゃなどの消毒、特に乳幼児や高齢者と接する大人のマスクの着用を呼び掛けている。
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