世界遺産の魅力を伝える講座を開催している 森 卓爾さん 霧が丘在住 74歳
学びに貪欲、挑戦続く
○…定年後から学び始めた世界遺産。2014年に世界遺産アカデミー認定講師となり、各地で講師として活躍している。区内では、霧が丘地域ケアプラザで講座を受け持つ。「世界遺産を学ぶことを通じて、歴史や地理、芸術など多くの知識が得られる」と笑顔を見せた。講座のための準備には余念がない。参加者に正確な知識を伝え、楽しんでもらうことを心掛ける。「世界遺産を少しでも知りたい気持ちがあれば、大丈夫。一緒に世界遺産を鑑賞しませんか」と呼びかける。
○…東京大学を卒業後、総合商社へ入社。全世界を出張で飛び回っていた日々を懐かしむ。30代の頃は、アルゼンチンに7年間駐在。現地の語学学校で、スペイン語を習得。語学だけでなく、生活習慣や文化なども貪欲に学んだ。「その国の人になり切る」ことを心掛け、様々な人たちと信頼関係を築き上げた。
○…アルゼンチンにいた頃は、家族も共に現地に住んでいた。「家族でイグアスの滝を観光したりね」と思い出話に花が咲いた。緑区に移り住んだのは、約35年前。霧が丘3丁目自治会の防犯パトロールをスタート時から10年以上続けるなど、地域活動にもコツコツと真面目に取り組んでいる。区内で好きな場所を聞けば「環状4号線沿いの桜並木。毎年、桜を楽しみにしている」とにこやかな表情で話した。
○…「人生、常に目標を定めて努力を怠らない」がモットー。今後、時間を見つけながら、フランス語とスペイン語の語学検定試験にも挑戦する予定だという。また「気力、知力、体力がすべて必要」と語る世界遺産講座の講師活動も「80歳までは続けたい」と意気込みを見せる。多数の参加者からの温かい声を励みに、まだまだ挑戦は続いていくようだ。
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