竹山病院(医療法人社団恵生会、竹山3の1の9)が、2019年4月までに全病床を地域包括ケア病棟として運営する意向であることがわかった。全棟体制は県内でも初となる見込みだ。
1971年の開設当初から”家族のような身近な存在として、地域のかかりつけ病院になる”という理念を掲げ続ける竹山病院。現在同病院は全64床(地域包括ケア病棟30床、介護療養型医療施設34床)を有している。
地域に必要な施設検討
医療が必要であり、かつ介護度の高い患者を受け入れる介護療養型医療施設は、以前から国で廃止の動きがあり、平成30年度診療報酬改定を受け廃止が決定。同病院は竹山地域を中心に今後どのような施設が必要かを検討してきた。その中には「医療療養型病床にする」などの候補が上がったという。
生活支援など提供
地域包括ケア病棟は、急性期(病気を発症し急激に健康が失われ不健康となった状態)医療を終了して症状が改善しても、すぐに在宅や施設へ退院するには不安がある患者に対して在宅復帰に向けた医療管理、看護、リハビリテーションを行うことを目的とした病棟。住み慣れた地域で自分らしい生活が送れるように医療や生活支援などを提供する「地域包括ケアシステム」を支える役割を担っている。同病棟は一般的に、自院の急性期病棟から慢性期の患者を受け入れることが多いというが、同病院では在宅や介護施設などからの受け入れが7割。独立して地域の患者を受け入れ、在宅に帰していく流れが実現している。こうしたことから「元々ある30床を生かして、全病床を地域包括ケア病棟にしよう」と7月に決定した。19年4月までに全棟体制での始動を目指す。神奈川県内で約80、緑区内で3病院が地域包括ケア病棟として届け出ているが、全病床運営としての届け出は確認されておらず、県内初となる見込みだ(9月5日現在)。
大矢美佐病院長は、「在宅療養支援診療所など在宅医療を提供する地域の医療機関との連携を密にしていかなければならない。また、病院全体のレベルアップや全職員の意識を高めていく必要がある」と話した。
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