港北区版 掲載号:2011年1月13日号
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大倉山水曜コンサート 20余年の歴史に終止符 資金、人材の問題が要因

文化

▲記念館を代表するイベントだった
▲記念館を代表するイベントだった

 大倉山記念館で1984年から毎週開かれてきた「水曜コンサート」が、3月末に終了する。”水コン”の名で長年親しまれてきた音楽イベントだけに、ファンからは残念との声が多数寄せられている。

 水コン誕生は今から27年前に逆上る。横浜市が1981年、大倉精神文化研究所から敷地を買収、その3年後「大倉山記念館」として開館した際に合わせてスタート。若手音楽家の演奏の場を広く提供することを目的としてきた。当初は同館が主催していたが、しばらくして市民ボランティアに運営が託され、現在はNPO法人「大倉山水曜コンサート」(岡幹繪理事長)が運営している。年間で約50回を開催し、今では1200回を超える長寿イベントとなった。

「負の要因 重なった」

 しかしながら、ここに来て水コンをやめざるをえない要因が重なった。一つは、資金面の問題。これまで、出演料やチラシ作成などのコンサート運営費は、市からの負担金や企業協賛金などで賄われてきた。しかし、今年3月に大倉山記念館の指定管理者が更新されることを機に、市の負担金が打ち切られることに。協賛元の企業からも、不況や移転を理由に減額をよぎなくされた。

 また、岡理事長を含めたスタッフの高齢化が進んだことも理由の一つ。「後継者を探していましたが、音楽的な知識から、企画、協賛集め、出演交渉、運営など多岐に渡る分野が分かっていないと難しい役職。専門家を雇う資金もないので、自分の手で余力があるうちに締めたいと思った」。

文化の定着に一役

 水コン終了の知らせとともに、「『水曜はコンサートを聞きに行く』ことが生活の一部だった」という常連客や、演奏の場がなくなることを非常に残念がる音楽家などから、閉幕を惜しむ声が多く寄せられた。岡理事長は「文化の定着は時間がかかること。”毎週やること”を心がけてきました」と語る。

 その結果、観客にも音楽家にも愛される文化イベントに成長した。最多出演となったチェロ奏者の藤原真理さんは、国内外で活躍中の名実ともに日本を代表するチェリスト。10年前の出演を機に水コンを気に入り、毎年「藤原真理の夕べ」を開催してきた。「スタッフもボランティアとはいえ、裏方としてのプロ意識を常に高くもってやってきました。誠実にこなしてきたことが、お客さんにも音楽家にも愛され、コンサートを継続することができた証だと思っています」と岡理事長。

 最終回となる3月23日は平常通り公演。5月にはお別れコンサートが行われる予定だ。参加の詳細は事務局【電話】045・544・1881まで。
 

▲多くの若手音楽家たちが演奏してきた(提供:大倉山水曜コンサート)
▲多くの若手音楽家たちが演奏してきた(提供:大倉山水曜コンサート)

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