市内を中心に活動するフルート奏者 久保 考世さん 下田町在住 33歳
音色に”自分自身”乗せ、観客魅了
○…大倉山記念館で先ごろ行われた「バレンタインハートフルコンサート」など、横浜市内を中心に公演活動を行っているフルート奏者。週６日は、横浜駅西口や下田町の自宅で中高生から80歳を超える生徒にフルートの指導もしている。「人に教えることで、演奏家として成長できます。自分の技術を高めることが生徒のためにもなります」。
○…フルートを始めたのは、下田小学校を卒業した直後。憧れの音楽の先生が趣味として吹いていたから。「本当にやさしくて大好きな女性だったんですよ。これが打楽器だったら、私も同じものをやっていました」。それまでピアノや英会話などの習い事はほとんど続かなかったが、フルートに触れた瞬間、「私にはコレだ」と感じ、その魅力のとりこになった。
○…パワフルな演奏スタイル、聴くものに”スカッとした気分”を与える音色が特徴だ。「よく性格が出ていると言われるんですよ。曲を聴いて頂いて、『すごい』じゃ物足りない。黙っちゃうぐらい心に響く音を送りたいです」と願い、演奏に取り組む。プロとして活動して10年。いまだに音を奏でるたび、”新しい課題”が見えてくるという。「どうクリアしていくのか、理想の音色を求めることは永遠と続きます。いつか、フルートではなく、”私自身”を聴いてもらえるようになりたいですね」。
○…２００８年から、タレントの山田邦子さんやジャーナリストの鳥越俊太郎さんが主催するガン撲滅チャリティ「スター混声合唱団」の活動に知人の紹介で参加している。歌やトーク、パフォーマンスで来場者を楽しませる同イベントをフルート奏者として支える。「公演後のがん患者さんたちの喜んでくださる笑顔が忘れられないです。『何千人もの人たちと気持ちをひとつにできる』、音楽ってすごいなぁと改めて感じます」。
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