港北区と三師会協定締結へ 震度6弱以上で派遣 市内初 合同で医療救護
港北区と三師会(港北区医師会、港北歯科医師会、港北区薬剤師会)は、震度6弱以上の地震発生時に、合同で医療救護活動を行うことを取り決めた協定を締結する方針だ。区と区内三師会がこうした協定を結ぶのは市では初となる。
これまで災害時には、三師会らで構成される医療救護隊(編成基準/医師2〜4人・歯科医師1人・薬剤師3人・看護師5人・区本部2人)が区内の小中学校に設置されている9か所の地域医療救護拠点で救護活動を行うことは決まっていたものの、出動基準があいまいだった。
今回の締結により、震度6弱以上の地震が発生した時に、医療救護隊を派遣することを明確化した。震度5強以下でも、区からの要請があった場合は、医療救護隊が発動する。
しくみづくり進める
区は「三師会の積極的な要望があり、市内で初めてこのような協定を結ぶことができた。現在、市では災害時医療体制の見直しを進めているところ。これを機に、市で一番人口規模の大きい区として、さらにきめ細かい医療救護のしくみづくりを進めていきたい。2003年から行っている地域医療救護拠点での訓練も引き続き行っていく予定」としている。
「協力して準備進めたい」連携強化に期待
医療救護隊は、1つの地域医療救護拠点に1チーム、最低約13人が派遣される。区は「発災後、『予定していた人員が怪我などに見舞われる』『県外へ外出していた』など想定外の事態が起きても問題がないように、各団体には1拠点に少なくても10人以上の人員を配置してもらっている。拠点は原則3日間開設しているが、その間に他区からの応援も想定している」と話している。
災害対策を強化
港北区と三師会はきょう26日に、協定を区役所内で締結する予定だ。
区医師会の内藤英二会長は「区民のために、三師会の連絡を密にし、協力して準備を進めていきたい。今後は、定期的に災害対策などの勉強会を開いていく予定」と話している。
歯科医師会の米山敏之会長代行は「とても画期的なこと。今回の事例が、市内で模範となるよう進めていきたい。災害医療は現場が動くことが大切。訓練を重ねるなど準備を行っていきたい」。
区薬剤師会の坂本悟会長は「今回のようにまとまることができたのは、三師会の先輩方がつながりを守ってこられたおかげ。当会員一人ひとりの防災意識を高め、人口の多い港北に対応していきたい」と意気込んでいる。
今後、10月から医療救護拠点訓練を下田小学校や新羽小学校などで開いていく。
|
|
|
|
|
|