首都高速道路(株)が2016年度の完成を目指して整備を進めている「横浜環状北線」(以下、北線)の工事が現在進んでいる。その内、港北区と都筑区の境を流れる大熊川に架かる橋梁の架設現場が先ごろ、報道関係者に公開された。
第三京浜道路港北インターチェンジを起点として横羽線生麦ジャンクションを終点とする全長約8・2Kmの自動車専用道路となる北線。工事は01年に開始されており、全路線のうち7割程度がトンネル構造となり、区内新羽町から地下に潜る計画となっている。同社では「現在、新横浜から羽田までの所要時間は第三京浜と首都高速三ッ沢線を利用して約40分ですが、北線が完成すれば10分短縮され約30分となり、広域的な交通の利便性向上に期待ができる」と話している。
今回報道関係者に公開された橋梁は、三角形に鋼材を組み合わせた「トラス橋」と呼ばれる構造。上下2段に車道が設けられたダブルデッキ仕様で、橋長は158mとなる。上下2層形式の単径間トラス橋としては日本最長という。
事前に組み上げられた橋を、都筑区(川向町)側から受けてとなる新羽町側へ油圧ジャッキなどの推進装置を使用した「送り出し工法」という方法で2月25日から3月2日にかけて連結させた。
同社担当者は「河川内の環境を最小限に抑えるために採用した」と話した。
新横浜の活性化期待
また、東名高速道路の横浜青葉インターチェンジ・ジャンクション(仮称)から第三京浜道路の港北ジャンクション(仮称)を約7・1Kmで結ぶ横浜環状北西線。2021年度を完成予定に現在工事が進められており、完成すると、市内北西部と湾岸エリアが結ばれることになる。同社は「慢性的な渋滞となっている保土ヶ谷バイパスなどの交通の分散化や、新横浜や臨海部など都心の活性化にもつながるのではないか」と期待を寄せている。
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