慶応大学日吉キャンパスの土地に隣接する民有地で先ごろ、海軍航空本部などが使用した地下壕の入口のひとつが宅地造成工事により取り壊された。
同地は2003年に民間業者により開発の申請がなされ、地下壕があることから翌年に教育委員会が実測調査を行った。その後、開発は一時中断していたが、今年3月に再開。4月の造成工事で、埋もれていた地下壕の全貌が明らかになった。このため、4月中旬に研究者や日吉台地下壕保存の会、市教育委員会らが、破壊前に記録を残そうと現場調査を行った。
壕は同キャンパスの地下を中心に2600mほどに広がり、枝分かれしている。44年から45年ごろにかけて海軍連合艦隊司令部などが利用するために掘られ、戦艦「大和」の出撃などもここから指令をしたという。
今回の取り壊しは、関係者の中で存在が分かっていた4つの入口のうちのひとつ。これらの通路は新幹線が開発された際に遮断され、入口は地中に埋もれていた。同地下壕を調査してきた慶応大学の安藤広道教授は「壕だけでなく周辺にも関連する様々な施設があり、非常に重要」と話す。
市教育委員会は「地下壕は国や市の文化財などに指定されておらず、開発を止めることはできない。今後、文化財や史跡の指定について、国や県と一緒に協議していく」と話す。保存の会の大西章会長は「取り壊しは残念だが、今後も戦争を語り継ぎ、伝承するために、残りの地下壕は保存してほしい」と話した。
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