横浜市立篠原中学校(田原裕校長)広報委員会に所属する3年生が制作した壁新聞と学校新聞が、市立中学校新聞コンクールでともに優秀賞を受賞した。両作品とも最初の作品だったが、高評価を受けた形だ。
同委員会は全学年・各クラスから2人ずつ選出された35人が所属し、学内の掲示物の管理などを行ってきた。今年度から顧問が中田尚子教諭に代わり、壁新聞や学校新聞の制作に取り組み始めた。中田教諭と生徒が一丸となり、テーマの選定や紙面づくりを行っている。
一枚の模造紙にまとめた壁新聞「古都の風」は、修学旅行で訪れた京都・奈良の思い出や歴史を綴ったもの。また、全校生徒に向けて配布した学校新聞「篠中倶楽部」は、学内活動の紹介や、トイレマナーの注意喚起など多くの情報をB4サイズの紙の両面にまとめあげた。
同コンクールは市立中学校教育研究会が主催となり、毎年開催。今回で25回となる。市内の中学校から壁新聞では32点、学校新聞では10点の応募があり、優秀賞は2番目の賞となる。
工夫凝らし皆で形に県でも評価修学旅行をレポート
6月に修学旅行で訪れた京都・奈良をテーマに作り上げた壁新聞の「古都の風」。
まず、文字を記入するための1・25センチ四方のマスを書き、記事を分担。装飾も、放課後や夏休みを利用し、みんなで仕上げていった。
トップ記事「彩りの金閣寺」内にある挿絵は切り絵で描かれている。その他の記事も色画用紙でレタリングを行ったり、色鉛筆の粉を削り、淡い色をつけたりと紙面に工夫と読み手への思いの伝わる一枚となっている。
「奈良の栄華に学ぶ」と題し、奈良の歴史をまとめた一木大朔君は「やわらかい内容が多かったので、自分は硬い記事を書いた。インターネットなどで調べても難しい言葉が多かったので、一つひとつ辞書で調べながら書きました」と苦労を話した。ガイドブックのようなわかりやすい文章と評価を受けた。
また、装飾を担当した美術部でもある猪狩友惟さんは「みんなで一つの作品を作る経験は初めて。センスがそれぞれ違うので、その重なりが面白かった」と完成に満足している様子だった。
被災地の記事盛り込む
学校新聞は、第64回神奈川県中学校・高等学校新聞コンクールでも努力賞を受賞。市内の中学校では唯一選出された。
東日本大震災で被災した仙台にある小・中学校とのつながりを書いた記事は、生徒会が実際に学校に訪問した様子や見つけた課題をまとめあげ、高評価を受けた。記事を担当した飯田優希君は、「自分が仙台に訪れたわけではないので、生徒会の人にインタビューして、記事を書くのは難しかった」と話す。
中田教諭は「誰が引っ張るとかではなく、みんなで意見を出し合って、前向きに作業に取り組めていた。そのような姿勢が受賞に結び付いたと思う」と喜びを語った。
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