港北区災害ボランティア連絡会の会長に就任した 白井 保さん 大倉山在住 84歳
助けを求める人のもとへ
○…御年84歳にして港北区災害ボランティア連絡会会長に就任した。区内で災害が起こった際、全国から集まったボランティアを、支援が必要な場所に振り分ける役割を担うのが同会だ。「非常に責任のある仕事なので、緊張しています。万が一の際、ニーズに合った活動ができるよう、平時から訓練を重ねています」と真剣に話す。
○…同会に所属したのは14年前。街づくりを話し合う会合に参加していた頃、その活動内容を知った。防災に関心があり、ボランティア派遣のコーディネートを勉強したいという思いから入会したという。その下地になったのは、取締役まで務めていた会社員時代。知的障害者の支援活動や母の死を受けてのヘルパー資格取得、さらにはデイサービスも立ち上げるほど奉仕活動は筋金入りだ。「”支援を求めている人のところへ行こう”という思いが原動力でした。あらゆる場所を駆け回っていたので多忙だった」と笑う。
○…健康のために毎日8千から1万歩のウォーキングを30年間欠かさず行っている。現在も移動はほとんどが歩き。お気に入りは日産スタジアムから新羽までの鶴見川沿いで「四季の変化を見るのが好きです。源流のある町田まで歩いたこともあるんですよ」と楽しそう。4人の娘がいて、そのうちの2人は福祉関係やボランティアの仕事をしている。そんな娘たちのために「これまで携わってきた様々な事柄を本にまとめて残したい」との思いを持つ。
○…現在は大倉山5丁目町内会の会長も務めている。災害から地元を守ろうという意志を持つ一方、他の地域で発災した時についても「自分が動けるときには応援して行こうという気持ち」とボランティア精神は強固だ。会の今後の方針は「被災者の要望にしっかりと応えられるよう、区内避難拠点としっかり連携を図って行きます」ときっぱり。優しさと強さを胸に秘めた舵取りが始まっている。
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