3年に一度行われる現代アート国際展「横浜トリエンナーレ」に合わせて、2014年から開催されている「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」。昨年のイベントを記録したアート・ドキュメンタリー映画「sence of oneness とけあうところ」が先頃完成し、10月8日には横浜ラポールで初の上映会が行われる。
「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」は多様な分野のアーティストが、障がい者および健常者の一般参加者とともに作品や舞台を作り上げるイベント。「象の鼻テラス」(中区)で活動する横浜ランデヴープロジェクト実行委員会とNPO法人スローレーベルが主催する。
同NPO法人の広報ディレクター、友川綾子さんは「障がい者とか健常者とか、今まで持っていた固定概念をゆるがすような場所をつくることを目指してきた」と話す。映画でも中心的なエピソードとなるプログラム「ウサギのダンス劇」は、市民パフォーマー60人を募集。その3分の1が障がいのある参加者だ。ストーリーではもともと人間だった「ウサギ」が自由な存在として描かれ「誰が障がい者で誰が健常者かなんてよくわからない、存在が溶け合った舞台」になっているという。また、5カ月間の練習を行う中で、健常者の参加者は、障がい者に対するイメージが「助けなければいけない存在」から一緒に舞台を作る「仲間・友人」に変化。発達障がいのある参加者は、今まで知らない人とコミュニケーションをとることが苦手だったが、ボディコンタクトを含めた練習を繰り返す中でさまざまな人とコミュニケーションをとれるようになり、普段は施設に通う障がい者も、最初は稽古場まで通うことが一つの障壁だったが「挑戦することに慣れていき、一つ課題を克服できた」(友川さん)という。総合ディレクターで東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチームの一員でもある栗栖良依さんも「多様な人たちが混ざり合う世界をお楽しみください」と話す。
上映会&トークは、10月8日午後2時から4時半。定員300人。予約優先。参加無料。申込み、問合せは事務局【電話】045・661・0602へ。
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