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港北区版 公開:2018年11月1日 エリアトップへ

朗読会「舞姫」を上演する女優 麻生 瑛子さん 篠原北在住 65歳

公開:2018年11月1日

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「俳優」それが私の人生

 ○…「名のない、社会の末端にいる役にスポットライトを当てたい」。それが譲れないこだわり。仕事がない役者のつらさを自身も味わってきたためか、涙を浮かべながら語る。朗読会で演じる「舞姫」もそう。報われない踊り子に「心に迫るつらさを感じた。だからこそ、演じなくちゃ」と、この作品を選んだという。

 ○…大分で生まれ、転校を繰り返していた幼少期、才覚が芽を出した。8歳の頃、学芸会で演じたのは「春の女神」。大勢の客の前で声を張る快感は「血がたぎるよう」だった。小中高、そして大学まで演劇部に属し、卒業後は大分放送のアナウンサーに。入社3年ほど経ち、「やっぱり役者になりたい。今やらないと後悔する」と上京を決意。蜷川幸雄教室の一期生として研鑽を積んだ。稽古では怒鳴られる毎日。仕事のない日々。それでも「私はフリーターじゃない。俳優なの」と休みなく役者の勉強を続けた。

 ○…役を与えられるようになり、「近松心中物語」を皮切りに数々の舞台、ドラマに出演。劇団昴での活躍を経て、20年ほど前から、自ら脚本をしたためた一人芝居「マグダラのマリア」で世界を飛び回る。いつも心に残っているのは、「(どんなに小さな役でも)どういう人間か考えてこい」という蜷川さんの訓え。「この言葉があったから、俳優のプライドが保てた」

 ○…3人の子どもは、カメラマン、バレリーナ、映画監督と己の道を進む。「やりたいことをやる。それが人間の幸せ」と話す母の背中は、しっかりと彼らの目に刻まれているようだ。今後の目標は、舞姫を10年続けること。そしていつまでも現役でいること。「もし死ぬ前に『あなたは何をしてきたの?』と問われたら、『俳優です』と胸を張れる、そんな人生を最後まで歩みたい」

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