横浜市「成人の日」記念行事実行委員会の委員長を務める 新井 航(はん)世(せ)さん 中区在住 20歳
「世を航る」第一歩を今
○…「人生でその時しかできないことをやりたい」――。そうした思いを胸に、3万人の先頭で舵を切る。中区で生まれ、異国情緒あふれる景色を眺めて育ったことから、横浜の魅力を「こんな多様性のある場所はない」と語る。だからこそ式典テーマ「開国」には、国際色を一つの要素として入れたかったそう。「新成人一人ひとりの未来を『開国』できるような最高の行事にしたいです」
○…慶應義塾大学の法学部に通う。中高生から続けているテニスは「生活の基盤」というほど打ち込んでおり、現在も週5回練習に励んでいるのだとか。学内外の大会にも出場し、関東大会での団体準優勝など結果を収めている。オフの日は、アルバイトにインターンと、なんとも目まぐるしい大学生活であろう。
○…自営業を生業とする両親のもとで育った。あいさつ、箸の持ち方などの礼儀作法を教え込まれ、小学生の時にはすでにネクタイが結べたとか。気が弱かったという幼少期、「テコンドーで強くなれ」と両親の勧めで厳しい師範につき、体力や精神力を培ったという。「弱音は一切吐けない。結構堪えましたね。だからこそ成長できたと思います」。こうして幼い頃から真っ当に、時に厳しく育て上げられたのは、「世の中を、人の心を航り合える人であれ」という両親の願いから。それは”航世(はんせ)”という名前にも込められている。
○…「誰にでも可愛がられ、世渡り上手な父のようになりたい」。まっすぐな瞳でそう語る。経験値を高めようと奔走するのは、少しでも父に近づきたいから。「だから普通の大学生活でやろうと思わないことに挑戦したいんです」。新成人の代表として、今、踏み出した第一歩。それは並々ならぬパワーと決意であふれていた。
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