港北区版 掲載号:2019年3月21日号
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東日本大震災8年特別コラム【3】 命の尊さ、教訓を受け継ぐ サッカークラブ、被災地へ

社会

健太さんが好きだったガッツポーズで写真に納まる大豆戸フットボールクラブの子どもたち(一番左が田村孝行さん、2列目一番右が弘美さん)=クラブ提供写真
健太さんが好きだったガッツポーズで写真に納まる大豆戸フットボールクラブの子どもたち(一番左が田村孝行さん、2列目一番右が弘美さん)=クラブ提供写真

 港北区のサッカークラブと、8年前の東日本大震災で息子を亡くした夫婦の交流が続いている。現地で命の尊さを学んだ子どもたちは震災の教訓を胸に刻み、今後の人生の糧にしていく。

 区内を中心に活動する特定非営利活動法人大豆戸フットボールクラブ(末本亮太代表理事)に所属する6年生26人は3月9日、宮城県牡鹿郡女川町を訪れ、同地で息子の健太さん(当時25歳)を亡くした田村孝行さん(58)、弘美さん(56)夫妻が語る震災の実態に耳を傾けた。

訪問は7年前から

 同クラブが被災地への訪問を始めたのは2012年。「被災地には報道とは違った実態もある。自身の目で見て、感じてほしい」(末本代表)と、サッカー合宿の一環として6年生を対象に2日間の行程で実施し、以来毎年の行事となっている。

 2年前に訪問した際、慰霊碑の立つ場所で偶然出会ったのが孝行さん、弘美さん夫妻。孝行さんがクラブ一行に声をかけ、震災の語り部となったのがきっかけだった。

 田村さんの元への訪問は今年で3回目。孝行さんは、真剣な眼差しを向ける子どもたちに、地震が起きた際に安全な場所へ逃げる必要性を教えるとともに、「自分の命を、一日一日を大切に」と語りかけた。また、平凡に思える日常の尊さや周囲に感謝することの大切さを伝えた。

 野球少年だった健太さんは、大学までキャッチャーとして活躍した。「好きだったのはガッツポーズ」(孝行さん)。「親孝行するためにも自分の命を守ること」と話した弘美さんは、「何かあった時に今日の話を思い出してくれたら」と願う。

判断の大切さ学ぶ

 震災の実体験に触れた子どもたちからは「親の気持ちが分かった」「(有事の際)自身の目で見て、どう行動するか判断することも大切」などと、感想が寄せられた。

 田村さん夫妻は、大学や現地を訪問する学生らの対応、小学校での命の授業などを通じ、震災の教訓を伝え続けている。また、健太さんが亡くなったのが勤務中だったことから、企業の防災意識を高めるための講演活動も行っている。

 末本代表は、「震災の風化を防ぎたい。子どもたちには、震災について知り、自分を守ること、自分の判断を大切にすることを学んでもらえたと思う」と話していた。

田村さん(左)の話に表情を引き締める子どもたち=クラブ提供写真
田村さん(左)の話に表情を引き締める子どもたち=クラブ提供写真

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