大倉精神文化研究所附属図書館(横浜市大倉山記念館内)がリニューアルオープンし、7月31日には記念イベントが開催された。リニューアルに際しては、所蔵の絵画、「日本精神文化曼荼羅」の保存環境を整えるため、一部修復の上展示ケースを設置し、同日、披露された。
同図書館の閲覧室に掲げられている「日本精神文化曼荼羅」は、横幅が約2・5メートルもの巨大な絵画。このたび、1カ月弱のリニューアル期間を経て初お披露目された。この曼荼羅は同研究所の創立者の大倉邦彦が日本画家の井村方外に図示させたもので、同館の建築と並行して作製され、昭和7年に完成した。「曼荼羅」とは、仏教の世界観を絵で表したもの。井村方外によって描かれた同曼荼羅には、日本の精神文化形成に大きな影響を与えた聖徳太子や最澄、空海ら10人の先哲が描かれており、研究所の活動目的の“日本の文化を学び、継承し発展させ、外国文化の良さを取り入れる”ことを表現した作品となっている。イベントでは、「日本精神文化曼荼羅」に関する記念講演と映像作品の上映も行われた。挨拶した同研究所理事長の高井祿郎さんは、「額縁の傷みを修復しようと始めた活動。額縁を変えるだけでこんなに立派になるとは驚き」と会場の笑いを誘った。
リニューアルオープンに際し、「横浜市大倉山記念館ロケ地ガイドマップ」も同時に作成。同研究所所長、平井誠二さんは、「『精神文化研究所』というと堅苦しいイメージを持たれるが、親しみやすい存在にし、自分たちの生き方を考え直す場所にしていきたい」と意気込んだ。同館館長の澁谷敏夫さんも「こども向け企画等、次世代へのアプローチも行っていきたい」と今後を見据えた。
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