小机城のあるまちを愛する会(木村光義会長)が企画した10月20日のイベントで、「続日本100名城」の一つ、小机城の歴史を専門家が解説する歴史トークショーが行われた。トークショーの前には会員が出演する劇もあり、来場者に城の魅力を楽しく伝えた。同団体では、歴史研究家らを招いた経験を今後の活動の広がりにつなげる考え。
城まち会は、(公財)日本城郭協会より2017年4月に「続日本100名城」に選定された小机城を地域の活性につなげようと、様々な活動を続けている団体。
歴史トークショーでは、お城ジオラマ復元堂代表で城郭復元マイスター、二宮博志氏と、歴史研究家で静岡英和学院大学講師の小和田泰経氏が登壇した。小机城は1438年に築城され、76年の長尾景春の乱では景春方の拠点として登場、78年に太田道灌に攻められ、落城したとされる。トークショーでは、その後、小田原を本拠とした戦国大名、北条氏の武蔵進出の拠点として整備され、城代として笠原越前守信為公が迎えられた経緯のほか、小机城の歴史や北条氏の城づくり、支配体制について詳しく解説された。
鶴見川が天然の堀の役割を果たし、かつて周辺は沼地だったという小机城。北条氏の築城技術の特徴とされる防御施設・畝堀の存在など、未だ発掘されておらず不明な点もある。二宮氏は今後、発掘調査が進み、城の全容が明らかにされることへの期待感も示した。
小劇場に区民が出演
小机城により親しみを感じてもらおうと、トークショーを前に行われた劇には、同会の会員らが出演した。笠原公を演じた小机町在住の大野貴駿さん(23)は「少しでも地域の歴史に興味を持ってもらえたら」と演技に力を込めた。木村会長は「かつて笠原公が小机をまとめたように、地域の力を合わせて小机が一層まとまっていけば」と抱負を語った。
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