横浜農業協同組合主催の夏季果樹持寄品評会がこのほど開催され、新羽町の三橋憲一郎さんが出品した「幸水」が昨年に続き横浜市長賞(最優秀賞)を受賞した。今年は例年にない悪天候に見舞われたが、三橋さんは「家族の助けがあり何とか良いものがつくれた。皆で取った賞と思っている」と喜びを語る。
品評会にはナシ36点、ブドウ24点の計60点が出品され、それぞれ形、色、玉の大きさ、糖度などの審査がなされた。ナシは1箱10玉が1セットで、三橋さんは幸水を2点出品し、市長賞のほか2賞を受賞した。「少ない収穫量から大きさや形が揃った品を選定するのが大変だった」
降雪、長梅雨でも奮闘
「今年は春先の雪や長梅雨、猛暑など異例尽くしの天候に苦戦した」と三橋さん。積雪により園内のパイプや棚が破損したり、雪が掛かった花がしぼみ、実が膨らまないなどの被害を受けた。追い打ちをかけるように、今夏は梅雨が長期化。果肉が変色し商品化できなくなる「みつ症」が多く発生した。収穫量は例年17〜18トンほどだが、今年は幸水が例年に比べ1・5割減、豊水は6割減ほどと予想する。
経験したことの無い不作に落ち込む日もあったが、妻や息子たち、両親、従業員の支えに救われた。「息子たちは勉強の合間に作業を手伝ってくれ、家族やパートさんも炎天下の中仕事し、励ましてくれた。自分だけがやらないわけには」と回想。コロナ禍で講習会などもできない中、生産者仲間たちとSNSアプリのLINEを使い情報交換。お互いの畑や葉の状態を共有し、助け合いながら生産に励んだ。
老木更新、新品種取り入れ
今後は樹齢30年以上になる老木28本の更新に注力していく。全ての木を一度に植え替えることはできないため、作業完了には8年近くかかるという。新たに植える品種は、幸水、豊水、新高を掛け合わせた「あきづき」。「幸水に似た味で酸味が少なく、形がきれい。みつ症になりづらい利点もある」と太鼓判を押す。「毎年幸水を楽しみにしてくれているお客様も多いので、それに近い味のものにしたかった」とも語る。
収穫したナシは三橋さんの運営する果樹園「三橋園」で朝9時から直売している。購入者から「皮を剥くと果汁がぼたぼた垂れてくる」と言われるほどジューシーという。例年は9月初旬まで販売を行っているが、今年は収穫量が少なく早めに終わる場合がある。
港北区ではその他、豊田勝美さんが幸水で良好賞を受賞した。
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