横浜市初のプロアイスホッケーチーム、横浜GRITS(グリッツ)の監督を務める 浅沼 芳征さん 町田市在住 51歳
選手に一番近い応援団
○…大学での指導歴はあったがプロは未知。昨年末の監督就任依頼に「まさか自分が」と戸惑いもあった。しかし、プロと社会人の両立”デュアルキャリア”を掲げるチームに、「自分だからこそできることも。選手と一緒に挑戦したい」と決断。「上手いだけじゃない、新たなアスリートの形を示したい」
○…小学生で初めて見たその迫力に魅せられた。その後「アイスホッケーをするため」に慶応高校を受験し、念願のリンクに。文武両道を掲げる同校で、成績が振るわず退部を覚悟したこともあったという。しかし「ホッケーを取ったら何も残らないだろ」と両親や顧問の支えもあり、競技人生は大学・社会人まで続き、「周囲には感謝しかない」と回顧する。2003年からは11年に渡り同大で指導者に。「やんちゃな自分を反面教師にね」と苦笑しながら、技術は当然、人間力の育成にも注力。「コーチは選手に一番近い応援団」と我が子のように成長を見守った。
○…実家は酒屋。そのDNAは健在で、豪快な飲みっぷりは周囲の語り草だった。現在は家業を継ぎ、飲み手から伝え手へと、自身もデュアルを実践。美味しい飲み方などを紹介するが、「周りには『上品な飲み方ができたのか』と驚かれる」と笑う。趣味は、地方巡り。「海に浮かびお酒を飲むのが最高」という石垣島がお気に入りだ。「コロナが終息したら、色んな地域を旅したい」
○…初挑戦のトップリーグではいまだ勝ち星はない。しかし、「いいチームになっている」と、粘り強さを武器にしたアグレッシブなホッケーに手応えを感じている。チーム名は”やり抜く力”の意。「まずは1勝。感動を届けファンと共に喜びたい」と笑顔の奥に熱い闘志を見せた。
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