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太尾小や周辺自治会の関係者でつくる「横浜市立太尾小学区防災まちづくり連携」がこのほど、「第25回防災まちづくり大賞」の総務大臣賞を受賞した。太尾小を拠点に、自治会会員だけでなく地域一帯と連携した取組みが評価された。
同賞は、地域に根差した優れた防災活動を全国から表彰するもの。同団体は2014年から「太尾小学校防災拠点訓練」を開催しており、毎回地域から約2000人が参加する。訓練当日は午前9時に発災した想定で、自宅や周辺の被害状況を確認して太尾小に集合する。校庭で初期消火や炊き出しなど様々な体験をし、港北消防署の放水訓練も見学する。同校の館雅之校長によると、多くの住民に参加を促すため、訓練は授業参観の一環として開催している。「授業参観の形を取ることで保護者の方も訓練に参加する流れができます。自宅での安否確認など、校内ではできない訓練も行えます」
訓練の実施には運営協議会を設置。協議会の運営に携わり、地域防災拠点運営委員会本部長も務める秋本健一さんは「校長先生が変わっても活動内容を引き継ぎ、発展させていけるように協議会方式にした」と語る。協議会には学区内の自治会関係者や学校関係者、PTA、行政などが参加する。「運営主体を一極化せず、地域みんなで取り組む組織にした」
学校軸に地域ひとつに
2000人規模の防災訓練へ成長した背景には、10年以上前から紡いできた学校と地域の連携がある。同校の児童は半数がマンションに住んでいたが、マンション群の自治会加入は進まなかった。自治会に入っていない児童は、地域の祭りや防災訓練に参加できない。その状況を打破しようと2008年、秋本本部長をはじめとした有志が「太尾小学校ふるさとまつり」を初開催した。自治会に加入していないマンション住民も参加できるよう、同校の校庭を会場にした。学校、町会、サークル、行政などから約30団体が参加。現在も地域の絆を育む大切な行事となっている。「まつりを例年積み重ねてきたことで、地域の絆が太くなっていた。多くの方が防災訓練に参加してくれるのも、その土台があったからだと思う」
意識の高まり次世代へ
秋本本部長は「7年やってきてようやく地域の方々の意識が変わってきたと感じる」と振り返る。「防災意識を持った子どもたちが大人になったとき、太尾小学区の防災力はさらに向上しているはず。今後も地域一丸で防災に取り組みたい」
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