大倉精神文化研究所(平井誠二理事長)の創立者で、その研究の場として大倉山記念館を創建した実業家、大倉邦彦。今年で没後50年となることを記念し、同研究所が子ども向けの伝記『マンガで学ぶ大倉邦彦物語』を発行した。完成に合わせ8月1日から記念イベントが行われる。
大倉邦彦は生前、紙問屋などの企業を経営した実業家で、「心が豊かな人、行動に移せる人を育てることが、より良い社会を作ることにつながる」という信念のもと、教育や社会貢献活動に尽力した人物。同研究所は約30年前の創立60周年の際にも大倉の伝記を書籍にまとめたが、今回は子どもたちにも知ってもらおうと漫画にすることに。8月3日から同館附属図書館で配布されるという。
冊子はA4判で約60頁。前回の伝記発行以降に新たに分かったことも反映させた。印刷会社と協力しながら「イメージしやすいよう当時の写真も多く盛り込んだ」と同館の星原大輔さんが話すように、歴史的背景や社会も踏まえながら、大倉の歩みや思いを分かりやすく知ることができる。最後には残した言葉や教え、年表も付録にした。
平井理事長は「関東大震災や第二次世界大戦など大倉さんの時代は大変な時代でもあった。その中で何をすべきか考え、自分が生きている証として思い至ったのが『心の豊かな人を育てる』こと。そうしたことも知ってもらえたら」と話す。
イベントは15日(日)まで。より詳しい漫画の紹介や映像・展示等を予定する。
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