港北区老人クラブ連合会会長を11年務め、区民表彰を受けた 酒井 松雄さん 師岡町在住 92歳
これからは応援団に
○…「仕事が一段落し、ようやく自分の時間ができた」と老人クラブ連合会で活動を始めたのが20年前。きっかけは、友人から誘われたゲートボールだった。会長となってからは、同連合会のテーマである、健康・友愛・奉仕を念頭に置き、会員にどうしたら楽しんでもらえるかを考え、追求してきた。「この２年間はコロナ禍で思うような活動が出来なくて残念な思いもあるが、これからは皆さんの活動の応援団になれれば」と力強い口調で語る。
○…群馬県前橋市生まれ。生家は建築業を営み、家を継ぐつもりで工業高校に進学。しかし第二次世界大戦の影響もあり、卒業後は、旧鉄道省（国鉄）に入省した。32歳の時、新潟支社の工事現場で打ち込んでいた基礎の杭が折れて、破片が眼に入り片目が義眼に。職場に復帰後は労働組合で職員の安全を守る活動に尽力した。45歳で知人の設計事務所に転職、以前、将来役立てばと取得していた一級建築士等の資格を生かし、建物をつくる仕事に力を注いだ。
○…老人クラブ連合会では、会長として新しいことに意欲的に取り組んだ。「子育て応援隊」では、風車など小さなおもちゃを会員が作り、子育て支援拠点で配布するなどのボランティア活動を実現。グラウンドゴルフ大会は、女性だけの大会を新たに企画した。「男性中心になりがちな大会で、女性にもっとグラウンドゴルフを楽しんでもらえればとの発想だった」と細やかな心遣いも覗かせる。
○…息子夫婦の子育てサポートのため、52歳から師岡町へ。現在は二世帯住宅で息子夫婦と暮らす。会長職は勇退するが「やってきたことには満足。今後は皆さんと一緒に楽しんでいければ」と愛着あるクラブへの思いを口にした。
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