99の薬局が所属する職能団体『港北区薬剤師会』。同会の高木健司会長に「かかりつけ薬剤師」の重要性や、今後強化していく「在宅支援薬局」「くすりと健康相談薬局」制度などについて聞いた。
薬局と言えば、「処方せん薬を受け取るだけの場所」と思っている人も少なくないのでは?医療の中で地域住民にとって一番身近な”くすりの専門家”がいる薬局は、薬に関する相談を気軽にできる場所。また、健康に日常生活が送れる期間を指す「健康寿命」を伸ばすための各薬局の取組みや、近年では医師の処方せんがなくても購入できる要指導医薬品などのOTC医薬品の販売のほか、自己治療するセルフメディケーションにおいて、大きな役割を担っている。
区内で99の薬局が所属(2018年9月末現在)する港北区薬剤師会の高木健司会長は、日常から”かかりつけ薬局”や”かかりつけ薬剤師”を利用することを推奨している。かかりつけ薬剤師は、現在使用している処方薬や市販薬などの情報を把握し、薬の飲み残しや重複、また、副作用などがないかなどを、1つの薬局で継続的にチェックしてくれる。必要に応じて患者の自宅に訪問し、健康や薬の相談にのるほか、薬局が開いていない時間帯の対応も整えている。
在宅支援薬局
2025年を目途にシステム構築が進められている地域包括ケアシステム。住み慣れた地域や自宅で医療を続け、暮らせる仕組みを整える「医療・介護・住まい・生活支援・予防」が一体となったケアシステムのことだ。同システムの推進のため、港北区薬剤師会では神奈川県の委託を受け12月まで「神奈川県患者のための薬局ビジョン推進事業」に取り組む。現在区内で22薬局が登録している「在宅支援薬局」増強のため、潜在している利用候補者の調査や医療・介護関係者など他職種との連携を推進。患者・他職種に対し在宅医療における薬剤師の機能・役割を実感してもらい拡げていきたい考え。
くすりと健康相談薬局
区内で15の登録がある「くすりと健康相談薬局」は以下の条件を満たした薬局のみが標榜できる。【1】処方せん薬の備蓄【2】ジェネリック薬品の普及【3】一般薬販売【4】24時間対応【5】在宅患者への薬学的管理・服薬指導【6】健康サポート機能【7】休日・救急医療への貢献。かながわ医療情報検索サービスで調べられる他、店頭ステッカーのある薬局が目印となる。下記の区内保険薬局紹介も参照を。
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