篠原中学校3年の阿部力樹さんが8月19日、千葉県で開催された「第61回全国中学校水泳競技大会」に出場し、男子200m個人メドレーで優勝した。「支えてくれた家族やコーチたちに、最高の形で恩返しができた」と阿部さん。また、日吉台西中1年の松波海凪さんは、関東大会に出場し50m自由形でV。若きアスリートたちが暑い夏を彩った。
阿部さん、悲願の日本一
阿部さんが出場した男子200m個人メドレーには、全国から28人がエントリーした。予選を1位で突破して迎えた決勝戦。当初の想定通り、勝負は隣のレーンを泳ぐ愛知県代表の選手(3年)との一騎打ちとなった。バタフライでの最初の50mはリードするも、背泳ぎで逆転を許して折り返し。しかし「相手が飛ばしているのが分かった。落ち着いて自分の泳ぎをすれば必ず逆転できる」と冷静に対応し、狙い通り平泳ぎと自由形で差し切り、先頭でゴールタッチした。タイムは2分3秒33。悲願の優勝に、嬉しさはもちろん「良かったとホッとした気持ちが大きかった」と振り返る阿部さん。顧問の安武博文教諭は「試合前の準備など、一人前のトップアスリートさながら。冷静で力強い泳ぎは素晴らしかった」と賛辞を贈った。
2年前は予選敗退。決勝で泳ぐ上級生の姿に「次は必ず自分が」と同大会は中学生活一番の目標だった。コロナ禍で中止となった昨年に続き、今年も開催が危ぶまれたが「試合の有無に関わらず練習は自分のためになる」と、所属するセントラルスイムクラブ横浜(神奈川区)では週6日練習。コロナの影響で夜間は施設が使えず、早朝5時から練習をしていたといい「送迎してくれた母親、指導してくれたコーチたちに感謝。優勝で恩返しができてよかった」と笑顔を見せた。
未来のメダリストに
水泳を始めたのは3歳の時。小6では200m個人メドレーと100m背泳ぎで全国一位にも輝いた。強さの秘訣は”技術”。比較的小柄で体格的には恵まれているとは言えないが「体が小さい分、スタートやターンの技術を磨いてきた」という。練習では、自身の泳ぎを映像で確認しながら、理想的なフォームを作り上げてきた。小3から阿部さんを指導する同クラブの今井聡士コーチは「元々センスが良く、練習も人一倍頑張る子。この夏は精神面も大きく成長した」と話す。
手本とするのは、東京五輪日本代表でもある松元克央選手。同じセントラルスポーツ所属の縁で、一昨年末に合宿を共にしたという。泳ぎはもちろん、練習に取り組む姿勢やオフの過ごし方など、「世界で活躍するには、プールの外でも高い意識が必要と学んだ」と今でも大切な行動の指針となっている。
次の目標は、代表選手らも集う年齢制限のない日本代表選考会。そして将来に見据えるのはオリンピックだ。「まだ遠い夢だけど、現実的な目標として目指せるくらいの力をつけていきたい」とあどけない笑顔の奥に、強い覚悟をにじませた。
松波さんは関東V
松波さんは8月7日、第45回関東中学校水泳競技大会(横浜国際プール)50m自由形に出場した。全国への切符を逃した悔しさを胸に臨んだ同大会では、全国出場条件のタイムを0秒06上回る27秒22で優勝。「今まで優勝経験が少なかったのですごく嬉しかった」と笑顔を見せた。
学業と並行し週6日、サギヌマスイミングクラブ鷺沼で練習を重ね、朝練がある日は登校前の6時から練習する。飛び込み後のドルフィンキックが持ち味で、「そこで差をつけようと特にたくさん練習してきた」。今大会でもスタート直後の浮き上がりがうまくいき、優勝につながったと振り返る。今後に向けては、「来年は絶対全国大会に出場したい。決勝に残れたら」と力強く語った。
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