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都筑区版 公開:2011年1月20日 エリアトップへ

タウンレポート パンが作った心の居場所 “母親”としての“味”のある『あだちパン』

公開:2011年1月20日

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店頭に並ぶパンは4種類。安達さんの思いがこもった優しいパンだ
店頭に並ぶパンは4種類。安達さんの思いがこもった優しいパンだ

 精神障害者の地域活動支援センターであるコミュニティカフェ「マローンおばさんの部屋」(仲町台)に、毎週木曜、足立美奈子さんのパン屋『あだちパン』が開店している。素朴で温かい、"お母さんが作る"パンが人気だ。

 『あだちパン』がやってくるのは週に1回。その理由は、"母親"としての新しい居場所がそこにあるからだ。足立さんの子どもは、小学4年と1年。パンづくりに無縁だった足立さんが、夢中になったのは6年前のこと。「母親になってからは自分のことは何でも後回し。子どもは可愛いけれど、ふと『自分って何?』という言葉が浮かんで。そんな時は苦しかった」。子育てに追われる毎日、焦燥感にかられた。「今思えば、心の病の手前だったかも」。

 下の子が幼稚園に入園した頃、通い始めたのがパン教室だった。「パンを焼いて、美味しいと言ってもらえて。母としてだけではない『自分』を改めて実感して、嬉しかった」と足立さん。それから本格的にパンづくりを仕事にしようと試みたが、現実は厳しかった。技術はあっても時間の制約がある母親は、社会にとってはマイナス的な要素も多いことを痛感した。

 そんな時出会ったのが「マローンおばさんの部屋」。同所の岩永敏朗さんから誘いを受けた。「マローンでは飲み物は出せても、食事は出せない。パンが出せれば、来店者が増えて利用者と地域が近くなる。それに、パンの技術を学びたいと思う利用者がいるかもしれない」。そして昨年10月に販売を開始。あだちパンはすぐに評判となり、売れ行きは好調だ。また同所の利用者にとっても"パン作り"が身近になり、主婦仲間の心の支えにもなっている。更に昨年末、同じ思いを持つ仲間とともに「ママズカフェ『ミリミリ』」を結成。今後はグループとして、イベントを計画中だ。足立さんは「私達の役目は、子どもが手を離れてからも楽しく仕事をしている母親の姿を見せていくこと。今、子育てに追われている母親達に"ちょっと先"を示してあげられたら」と話す。

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