小規模多機能型居宅介護施設 1号に「かもいけ」 通い・泊まり・訪問に対応
平成18年の介護保険制度改正で新たに創設された小規模多機能型居宅介護。認知症の高齢者などが、住みなれた地域で生活できることを目的に、区内では初となる同事業所「かもいけ」(横田幸広代表)が今月1日、荏田南にオープンした。
小規模多機能型居宅介護施設とは、住み慣れた地域、家で生活を継続できるよう「通い」を中心に、「泊まり」「訪問」を組み合わせて利用できる在宅介護サービスのこと。通常、各サービスが必要な時にはそれぞれの施設に依頼するが、同施設では「デイサービスに来られない時にはヘルパーが手伝いに家に行く」「デイサービスだけでなく宿泊も」など柔軟な対応が可能。顔なじみのスタッフが全ての介護を切れ目無く行うことができるため、特に環境の変化にすぐに対応できない、認知症高齢者を抱える家族からのニーズが高い。
「かもいけ」は市内在住、市の介護保険被保険者、介護認定を受けている人が利用できる。定員は「通い」が1日12人(基本9時〜17時)で「宿泊」が1日6人、「訪問」は24時間対応だ。施設内は木目を基調に、明るく、高齢者に優しいつくり。利用者も料理を楽しめるIH対応のオープンキッチンや、懐かしいレコードなども用意されている。
管理者の笠松しげさんは「家族の方とともに、一人ひとり、その人らしく、その人のペースで生活できるように介護をしていきたい」と話す。同施設では、見学や相談なども受付けている。「すぐに利用を決めなくても構いません。じっくり見てください」と笠松さん。問合せなどは【電話】045(942)7961まで。
望まれる今後の設置
横浜市では平成18年から現在まで55カ所(2月1日時点)設置されており、市では年度ごとに17から18カ所の整備を目指し、平成26年度末までに市内で150カ所(概ね日常生活圏域に1カ所)の設置を目標としている。だが、市内で最も多い戸塚区は10カ所、隣接する港北区は4カ所、青葉区は2カ所と、地域によってばらつきもあり、都筑区では「かもいけ」以降、2施設目の予定はまだ無いのが現状。今後の設置が望まれている。
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