気仙沼の子どもたちを笑顔に 市内中心に30団体が支援に協力
「東日本大震災」で被災した宮城県気仙沼市の子どもたちを支援しようと市内ボランティア団体や企業など約30団体が協力し『被災地の子どもを支援する神奈川市民の会』を結成した。同会では子どもたちに笑顔になってもらいたいと、現地で不足している野菜や子ども服などを届けたほか、仮設トイレ、更衣室を現地でつくるなど独自の支援を行っている。
同会は、横浜YMCA、横浜災害ボランティアバスの会、(社)横浜建設業協会などが中心となり活動。副委員長の秦好子さんが、青葉区にある社会福祉法人こどもの国協会と被災地の一つである宮城県気仙沼市がイベントで交流があったことを聞きつけ協力を要請、支援先を気仙沼に選んだ。
同会では、こどもの国を支援物資拠点とし、ボランティアバスの会ホームページなどで、現地で不足している子ども服や靴などの支援を呼びかけた。先月30日には、こどもの国に集まった物資を(社)神奈川県サッカー協会や県家庭婦人バレーボール協会の選手らによって現地で分かりやすいようにサイズ別に仕分けされた。
また、被災地の子どもたちに栄養のある横浜産野菜を食べてもらおうと、青葉区や港北区などの農家が無償でほうれん草、小松菜、大根などを提供。市内の高校生らによって収穫された野菜を(社)ガールスカウト日本連盟神奈川県支部のメンバーらが洗い現地に届けられた。
人形劇に笑顔
今月1日から4日まで同会代表メンバー約35人が同市を訪問。子どもたちに少しでも憩いの場をと、人形劇が披露されたほか、市内珈琲店から無償提供された温かい珈琲が振舞われた。
また、建設業協会を中心に、ベニアを使った簡易仮設トイレ、更衣室を作製。現地に足を運び作製する支援は全国的にも珍しいケースだ。建設業協会の工藤次郎会長は「衛生面やプライバシーを少しでも和らげることができたのではないか。元気を少しでも届けられたら嬉しい」と設置意義を話した。
秦副委員長は「人形劇の後、子どもたちが笑顔になってくれたことが印象的だった。野菜も美味しそうに食べてくれた」と振り返った。今後は第二陣の派遣も検討されている。
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