荏田高 女子ハンド部 初の全国へ チーム力高め「まずは初戦突破」
荏田高校女子ハンドボール部が、全国高校総合体育大会(インターハイ)神奈川県予選で優勝を果たし、全国大会への切符を手にした。インターハイ出場は創部以来初の快挙。大会を目前にした同部の現状を取材した。
ハンドボールのインターハイは、各県の予選を勝ち抜いた優勝校が出場できる。同部は、春に行われた県の大会で3位に入賞し、同大会のシード権を獲得。県予選ではベスト8からのスタートとなった。同大会では、初戦の厚木商業高戦、準決勝の高津高戦を順調に勝ち進み、決勝まで順調に駒を進めた。
相手は昨年インターハイに出場した強豪の横浜創英高。「自分のペースに持っていけなかった」と同校の奈良諒子部長(3年)が話すように、前半は、なかなか主導権を握れず苦しんだ。相手に攻めこまれる中、ゴールキーパーの大津雪乃さん(3年)の活躍もあり、4点のリードで折り返した。後半になると、徐々にいつものプレーを取り戻し、持ち前の”チーム力”を発揮。終わってみれば31─22と大差で勝利した。
個人プレーから組織プレーへ
昨年までの同校は、個のプレーが目立つチームだった。女子ハンドボールの場合、全国トップクラスの高校では、平均身長は約168cm。170cm以上の選手も多いという。その中、同部の平均身長は、158cmとかなり小柄。しかし、中学時代に県選抜に選出された実力選手が4人在籍しており、一人ひとりの高い能力で試合を組み立てていた。そんな中、今年4月、鶴留高伸顧問が赴任。鶴留顧問は、過去にチームをインターハイに導いた経験のある指導者。「個を伸ばし融合させる」をモットーにシステムで動く組織プレーの大切さをチームに教え、攻・守のパターン練習を繰り返し行った。奈良部長は、「個人でガツガツ点を取る形から、組織プレーでゴールを狙えるようになった」と話すなど、短い練習期間でも、自分たちの組織力を高めることができた。
全国への出場を決めてからは、毎週土、日に大学生や県外の高校と練習試合を行っている。
鶴留顧問は「まずは初戦突破。失うものは何もないので、力を合わせて一矢報いたい」と力強く語った。
なお、初戦は7月29日に日大山形高と岩手県花巻市で行われる。
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