南山田町内会 地域の力で"新"災害対策 防災ヘルメット配布、AEDで独自に備え
南山田町内会(岩崎文雄会長)では東日本大震災を受け、自分たちの力で更なる災害対策を進めようと、10月初旬までに1450世帯全戸にヘルメットを配備。地域住民の利用頻度が高い南山田町内会館にはAEDが設置された。
同町内会の取組みは、月1度の定例会の中で発案された。震災後、災害時の対策については様々な話し合いが行われてきた。そんな中、6月の会合では”今自分達にできること”が中心に話し合われ、「ヘルメットの全戸配布」と「AEDの設置」が決定。購入・設置費用には、区などの助成金ではなく、自治会費が充てられることとなった。
同町内会は、全戸1450世帯。それを10班83組に分割。各組長には平成13年からヘルメットの配布が行われてきた経緯があるため、まずは全戸配布に対して、何個のヘルメットが必要かの調査が行われた。調査は回覧板や各班長が個別訪問を行うなど地道なものとなった。その結果、700個が不足していると判明。その後必要な分が購入され、10月初旬には各家庭への配布が終了した。これに合わせ、各家庭から要望があれば追加でヘルメットが購入できる体制が現在はとられている。
野外イベント時の安心も
また、10月5日には同会館にAEDを設置。同会館は、町内会の行事や敬老会の会合など、毎日多くの人に利用されている。その中には、子供や高齢者も多いため、消防団や住民から設置を求める声が多く寄せられていた。AEDは初心者でも操作がしやすく、災害時などでも救急車の到着に時間がかかる場合、自分達で対応ができるという安心感に繋がる。また、野外イベントでは持ち出しもできる。
今後は、防災訓練やイベントなどでも、AEDの講習会を行っていきたいとし、それをきっかけに様々な住民が交流できる場としていきたい考えだ。これらの活動の中心となった同町内会・消防担当の鈴木博さんは「命を助けるだけでなく、人の繋がりを深めるきっかけになれば」と話した。
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