12月25日にセンター南のイルミネーション点灯式で和太鼓を演奏した 眞田峯妃(みき)さん 「亜叶夢(アトム)」代表 43歳
太鼓が繋ぐ絆が原動力
○…来月で2周年を迎える亜叶夢は、津軽三味線と和太鼓好きが集まる和楽会「昇」の所属グループ。その代表を務める。3年前に都筑の文化夢スタジオで開かれた区主催の和太鼓講座の受講者たちで結成。3歳から60代まで年齢、国籍とも多岐に渡る30人のチーム。発足前は同スタジオのスタッフとして練習に携わり、受講者たちの意見をまとめた。その統率力が買われチームの代表に。「太鼓をやるキャラじゃないけど、この出会いと繫がりを切りたくなくて続けてきたの」。
○…太鼓の魅力は、その音圧と空気を振るわせる波動だという。先日のセンター南の会場でも、夜空に響き渡る「ドンドン」という音色に引き寄せられるように人が集まった。会場では、16人のメンバーが一糸乱れぬ演奏を繰り広げ、ポーズを決めた。「練習の成果が発揮できた」と満面の笑み。また、「太鼓の波動はお母さんの心音に似ていて安心感を与えるみたい」と意外な魅力もこっそり。実際、これまでの会場では、寝てしまう子供も居たという。心を込めた演奏が続けられるのは、様々な魅力を自身が体感してきたからだ。
○…家庭では、高校1年と中学2年の息子を女手一つで育てるパワフル母さん。フルタイムで働く傍ら、中学校では役員を務めるなど大忙しの毎日。「頼まれると断れない性格なの。後でアタフタしてばかり」と苦笑い。でも「家族が生きているのは沢山の人と繋がり、支えられているから。だから私に出来ることで誰かが喜んでくれたら」と微笑む。
○…好きな言葉は”絆”と”繫がり”。東日本大震災後は「少しでも笑顔になってもらえれば」とチームの有志で福島や宮城に。演奏を始めると沢山の人が涙を流して喜んでくれた。「太鼓がなければこんな出会いや繫がりは生まれなかった」と熱い眼差し。体の中まで響く、どこか懐かしい音色。これからも元気と安らぎの源として沢山の人々を笑顔にしてくれるだろう。
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