送迎保育ステーション 今年度末で一部廃止へ 都筑、金沢区の利用者低迷
保育所の待機児童解消を目的に、横浜市が昨年4月から取り組んでいる「送迎保育ステーション事業」。3〜5歳児の朝夕の保育と周辺保育所への送迎を行うものだが、現在整備されている市内5ヵ所のうち、利用のない都筑区と金沢区の2ヵ所で、今年度末にサービスを廃止することになった。
2010年4月の時点で1552人と、全国最多の待機児童を抱えていた横浜市。同事業は、0〜2歳児の乳児保育所を併設する「ステーション」を設置し、自宅から離れた保育所などへの送迎を行う画期的な施策として着手。2011年度に都筑区と旭区、今年度に旭区と金沢区、戸塚区を加えた計5地区でステーションを整備したが、都筑区と金沢区で今年度の利用がゼロだったことを受け、両地区については今年3月末でサービスの廃止を決定。今年度の事業費は約8400万円だった。
市こども青少年局は「利用者のない地区周辺の情報分析の結果、次年度も送迎利用者が見込めないのではと判断した」としており、「市が取り組んでいる待機児童対策により保育所の整備が進んだこと、保育専門相談員の保育コンシェルジュの配置で情報が行き届いたこともひとつの要因ではないか」と利用者低迷の理由を説明した。旭と戸塚区については今後も継続する方向で、現在230人の受け入れ枠のうち、旭区で14人、戸塚区で6人がステーションを利用している状況だ。
都筑区では川和駅に直結するガーデンプラザ川和にある「スターチャイルド川和ナーサリー」が市から委託を受けている。送迎保育は終了するが、0〜2歳児を対象とした保育所は継続し、現在の定員枠を拡大する方向で検討している(市こども青少年局)という。
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