東山田郷土資料館栗原満直館長 のちめ不動の歴史 一冊に 開館20周年を記念して
個人で東山田郷土資料館を運営する栗原満直館長(69歳)は、東山田町にまつられている「のちめ不動」の縁起をまとめた冊子を刊行した。11月17日に行われた同資料館20周年記念講演では、冊子の内容を中心に「地元の歴史」を語り、歴史ファンを魅了した。
東山田郷土資料館(東山田町1362の1)は、この地域の名主の子孫である栗原館長が個人で運営している。今年で開館20周年を迎え、栗原さんは講演会をはじめとする様々なイベントを企画している。
その一環として実施したのが、冊子『二〆(のちめ)不動尊縁起』の刊行だ。これは、1831(天保2)年に建立されたのちめ不動(東山田町1156)にまつわる歴史を栗原さんが独自に調べ、昔の写真や自ら描いた綿密な図を数多く取り入れてまとめあげたもの。戒名帳などの資料を手掛かりに、のちめ不動の歴史を紐解く内容となっている。
栗原館長は少年時代からの歴史好き。かねてから時間があれば地元の歴史を調べ、知識を蓄積してきた。そんな栗原館長にとって、由緒ある栗原家は資料の宝庫。実は、のちめ不動とも深い関係がある。かつてのちめ不動は、ニュータウン造成で削られてしまった城山の上にあったという。1864(文久4)年に移築される前にあったその場所へは、栗原家本家から参道が伸びている。4年前の正月、参道の入り口とされる庭の石塔を「酔った勢い」でひっくり返したら、のちめ不動の擬宝珠に刻まれた建立者「源貞慎」と同じ刻名を発見したというエピソードも。その後、源家と栗原家の親しい関係が戒名帳から証明されるなど、発見は尽きない。
栗原さんは、「歴史を知ることは大きな楽しみ。ご先祖様のルーツに関わるものが見つけられるようにと、神様にお願いすることもある。すると不思議に、与えてくれるんだ」と笑顔で語った。地元の歴史を後世に伝えたいという情熱が、今回の冊子刊行を実現した。
冊子は東山田中学校コミュニティハウスで販売。A4判で19ページ、1冊千円(税込)。問合わせは、同コミュニティハウス【電話】045・591・7240まで。
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