幼稚園や小、中学校が密集する荏田南地域。閑静な住宅街だが、大通りへの抜け道ということもあり、車の往来が激しい地域でもある。そんな同地域で、子どもたちの安全な登下校を見守り続ける団体がいる。周辺自治会や近隣住民の有志で結成した「荏田南小学校見守り隊」だ。
荏田南小学校の児童が下校時間を迎える午後3時ごろ、防犯パトロール用のジャケットを着た隊員が遊歩道や交差点などの配置につく。横断歩道で通行誘導のほか、児童らに「こんにちは」「おかえり」などと声かけをするのが主な活動だ。
これらの活動は地道なものだが、児童にとって、毎日定位置で声をかけてくれる隊員は安心できる存在。立ち止まってその日の出来事を話したり、手遊びして楽しむ児童の姿も。同隊代表の志村一夫さんは「人懐っこい子どもたちもいて、私たちも元気をもらっています」と笑顔を見せる。また荏田南地域は車の交通量も多く、2013年には速度制限区域「ゾーン30」に市内で初めて指定された。同隊は交通事故を防ぐことも目的の一つ。隊員が立っているだけでもスピード違反の抑止につながるという。
見守るのは安全と成長
同隊は約10年前に活動を開始。全国各地で児童の連れ去り事件が頻発したことを受け、子どもたちを守ろうと結成したのがきっかけだった。「10年間続けてきて、小学生だった子どもが大きくなるのが感慨深い。成長を見届けるのもやりがいの一つかも」と志村代表。安全と成長を見守る隊員たちは、今日も荏田南の子どもたちとあいさつを交わしている。
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