街づくりを専攻する大学教授らが中心となり、港北ニュータウンを調査のフィールドとして活用する「港北ニュータウン研究会」が9月19日、100回目の研究会を行う。過去に区の発展に活かされた例もあり、成果を次世代に残そうとDVDの作成にも取り組む。
同研究会は港北ニュータウン事業を初期から推進した川手昭二さん(現筑波大学名誉教授ほか)の提案で1996年に発足したもの。造成当時の資料をまとめ、発展したまちづくりを目指したのが始まりだが、都市開発を専攻する大学教授らが興味を抱き、現在のような形に発展した。
研究会ではニュータウンに関する論文を手がける際、意見交換の場として各大学や地域住民へ参加者を募集。テーマはセンター北・南駅前の来街者調査、区内の公園愛護会の運営状態など多岐にわたる。
参加大学は東京都市大(牛久保西)のほか東海大、横浜国大など様々で、毎回約40人が参加。年に4回、途中経過を発表し、毎年度末に総括する。100回目の研究会では主な論文をDVDとして配布するなど、次世代へ形を残す取り組みを進めている。
まちづくりの実績も
08年の研究では中川駅前の道路を利用し、交通量が多い道路の脇に緑色のペイントを塗ると歩行者が安全に通行できるという結果に。これを受け、区内NPO法人や行政らと協力し、その道路にカラーベルトを配置するなど、実際にまちづくりに活かされた例も出た。
大学という枠を越え地域住民も参加するなど、広がりを見せてきた。事務局を務める東京都市大の室田昌子教授は「住民と連携しながら研究を進めてきた。これまでの流れを引き継ぎ、より意義のある会にしたい」と将来を見据えている。
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