「都筑区災害ボランティアネットワーク」の初代会長を務める 林 茂博さん 茅ケ崎東在住 74歳
できることから1歩ずつ
○…「自分の置かれている立場で、できる範囲の社会貢献をしたい」。万が一区内で大規模災害が発生した際に、全国から集まるボランティアの受け入れや派遣などを円滑にする役割を担う会の初代会長に就任。来年1月23日には区などと連携し、大規模災害に備えた訓練を行う。「困ったときは共に助け合える、温もりある社会にしたい」
○…「人の役に立てるのがやりがい。それがなければ続かない」と、区民生活を守る縁の下の力持ちだ。団体として立ち上げたのは今年の10月から。それまでは有志メンバーによる寄せ集めの会だったため、「助成金申請や必要な情報を行政に請求するときに個人では跳ね返されてしまうことも。限界がある」と感じていた。現在は26人の個人メンバーと2団体をまとめ、災害時に備える。
○…東京都の出身。大学卒業後、機械メーカーの人事部に就職した。数社の転職を経験するも60歳の定年を迎えるまで一貫して人事畑を歩んだ。障害者雇用の壁が高かった20年以上前、総務部長時代に同部で働く15人中7人を障害者雇用した。「健常者の協力がないと成立しない。受け入れる人たちの理解を進めたい」。総務の指揮を執る自分の裁量で「社会に貢献したかった」。
○…いまは会の活動の他に障害者施設へ週3日、就労支援のためにパソコンの使い方などの指導に出向く。さらに原発被害でストレスを抱える福島県の保育園児にクリスマスプレゼントを贈るといった活動も続ける。会社員時代の休日には子どもを連れて、駅の清掃活動などにも参加していた。「誰にでもできる、人の役に立つこと」をコツコツ続けるのが信条だ。
○…クリスチャンの家庭に生まれ、小さい頃から教会に足を運ぶ。「人に仕える」という教えはいまの活動にも影響しているという。「ボランティアってかしこまってやる必要はないです。できる範囲でいいし、これからもそうしていきたい」
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