昨年4月のネパール地震で被災した母国の学校再建に向け、東京都市大学(牛久保西)の准教授、リジャル・ホム・バハドゥルさん(46)が国内外で活動している。今年3月、校舎1棟分の建設にかかる目標額をほぼ達成。雨期になる前の5月中の建て替えを目指す。
地震で全半壊
リジャルさんはネパールの首都カトマンズの北西約50キロにあるサッレ村出身。24歳の頃に芝浦工業大学へ留学、6年前から東京都市大の環境学部で教鞭をとっている。経済的な問題などで就学・進学を諦める子どもが多い出身地の教育環境を整えようと、03年、NPO法人「バル・ピパル奨学基金」を設立。寄付金で建設したバル・ピパル学校の運営や、奨学金の支援を通じ、教育環境の改善を図っていた。
その最中、昨年4月25日に地震が発生。村の多くの家屋は石と粘土で建てられており、地震を想定していない構造のため、ほとんどが半壊以上の被害を受けた。5歳〜16歳の約230人が通うバル・ピパル学校の校舎も5棟17室のうち、2室は使用可能な状態だったが、残り15室は全半壊の甚大な被害を受けた。
これらの教室では6月から9月の雨期を乗り越えることは難しいため、リジャルさんは今年1月から校舎1棟の再建に向け、寄付の呼びかけを開始。ネット上で資金を募る「クラウドファンディング」を行った。また、同大学教授の枝廣淳子さんもこの活動に賛同。チャリティーマラソンで寄付を呼びかけた。その他、京都大学大学院在学時から親交のある京都中ロータリークラブなどの協力もあり、3月末に目標額の150万円を概ね達成。これからいよいよ建設作業に移る。
継続支援呼びかけ
リジャルさんは「沢山の方のご協力で目標にほぼ達することができました。何とか6月の雨期までに間に合わせたい」と話す。この教室は学年問わず使えるよう、パソコンルームと理科実験室になる予定だ。「今回建てなおすのは1棟だけ。まだ始まったばかりです」とリジャルさんは気を引き締める。全棟再建には計約900万円が必要。引き続き寄付を受け付ける。同NPO法人HP【URL】http://barpeepal.com/
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