7月1日付で横浜都筑ライオンズクラブの会長に就任した 新井 博さん 保土ケ谷区在住 76歳
「固くまじめに」恩返し
○…区内を拠点に活動する奉仕団体「横浜都筑ライオンズクラブ」の25期会長を務める。会員35人で一丸となり、区民まつりや福祉農園などの恒例行事に加え、「学校での薬物乱用防止教室などにも力を入れたい」と今年の目標を掲げる。加入5年目での大役に「自分にできるのかわからない」と謙遜しながらも、「皆さんが応援してくれている。一生懸命やるしかない」と前を見据える。
〇…千葉県の米農家に生まれた。農繁期には学校を休んで家業を手伝ったが、「若い頃は勉強そっちのけで遊んでいたね。仲間と改造したバイクを走らせたり」とやんちゃな一面も。高校卒業後は親戚の紹介で川崎市の精密板金加工会社に就職。図面一枚から製品を作るモノづくりの楽しさに魅了された。38歳で大熊町に新井製作所を立ち上げた。工業用計測機器の部品など、世界中で使われている機械の中に同社の製品が息づいている。「いい製品作りにこだわってやってきた。固くまじめにやることが大切」。この道一筋50年以上の板金職人は胸を張る。
〇…6年前に社長の座を息子に譲った後、知人の誘いで同クラブに入会した。「異業種の人と話ができるのが楽しいよ」。活動の中で記憶に残っているのは生き生きとした子どもの表情。福祉農園で栽培や収穫を楽しむ参加者の笑顔や、薬物乱用防止教室で真剣に話に耳を傾ける生徒のまなざしに「自分たちがやっていることに意味があるんだ」とやりがいを実感した。常に笑顔で、信念をもって活動にあたる姿はクラブメンバーからの信頼も厚い。自社が根を下ろす「この地域に恩返ししたい」。熱い思いを口にする。
〇…毎週土曜日は横須賀に係留している自前のボートで仲間と沖に出る大の釣り好き。ワラサやタイを釣りあげては自分でさばき、家族や近所に振る舞う。「会長になったからには、釣りの分も活動に当てないとね。頂いた役目を全うしたい」
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