平成29年度横浜夏季果樹持寄品評会が8月22日、泉区にあるJA横浜「ハマッ子」直売所で行われ、折本町で果樹農家を営む折本園(新井知剛園主・35)の浜ぶどう(藤稔)が、ブドウ部門の賞を総なめした。
品評会は、市内の果樹農家が作った浜なし(幸水)と浜ぶどうの品質を競い合うことで、横浜産の果物を市民へPRするとともに生産者の技術向上を目的に実施されている。今回はナシ87点とブドウ38点合わせて125点が出品された。
折本園はブドウ7点、ナシ1点を出し、ブドウ部門で最高位にあたる優秀賞を2点受賞し、結果12点の上位入賞者のうち、同園のブドウ全てが選ばれた。
新井さんは昨年亡くなった父・昭二さんの後を継ぎ、現在は妻の妥子さんと母のてるみさんとともにブドウやナシ、柿などの果物を栽培している。毎日3人で畑に出向き、病気や虫が付いていないかなど、ちょっとした変化も見逃さない。また、放っておくと一房に100粒から200粒も実が付くブドウを同園では26粒ほどに統一するため、均等に実がなる姿を想像しながら間引いていくという。
研究重ね、悲願達成
品評会の出品は今回で3回目の挑戦となった同園。この日のために、過去の受賞者のブドウを写真に収めて房の形状を参考にするなど研究を重ね、初の優秀賞を手にすることができた。
新井さんは「今年の7月は雨が少なく、逆に8月になると多かったため、粒が割れたり糖度も低くなったりと管理に神経を使った。苦労して作った甲斐があった」と受賞を喜んだ。
以前はキュウリやトマト、小松菜などの野菜を生産していた同園。父・昭二さんが体調を崩したことと区内で40年以上にわたり果樹園を営む伯父で、横浜サエド園の菅沼進さんからの勧めもあり10年ほど前から果樹園に切り替えた。新井さんは大学卒業後にサエド園で1年間働き、果樹栽培の基礎を習得。その後、かながわ農業アカデミー(海老名市)で専門知識や技術などを学んだ。ブドウ栽培はまだ7年ほどだという。
今回の受賞について菅沼さんは「上位独占はすごい。何より若い人が賞を取るのは大変嬉しい。今後も市内の農家を引っ張っていってほしい」とエールを送った。
同園のブドウは直売所で9月上旬頃まで販売予定。
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