横浜ブランドとして市内各地で栽培される「浜なし」と「浜ぶどう」。今年は春先の温暖な気候が影響し開花が早まり、区内では例年より、約1〜2週間早い収穫作業が始まるとみられる。
まれにみる早さ
市内約150園、区内では16園が栽培する浜なし。市内果樹園の生育状況を見守るJA横浜営農技術顧問の北尾一郎さん(63)は「今年の浜なしの開花は、ここ数年ではまれに見る早さ」と話す。
区内で果樹農家を営む折本園(折本町)の新井知剛園主(35)も、例年より約2週間早い4月2日頃、浜なしの開花を確認。開花が早まったことで、その後の作業もすべて前倒しになった。
受粉作業は4月8日(昨年4月22日)に終了。そこから約1カ月間で形の悪い実を間引きする「摘果」を実施し、梅雨入りを迎えた。
今年の梅雨明けは平年差で22日早く、新井園主は「空梅雨と猛暑で大玉になりにくく実にダニが付きやすくなるので、水で洗い流す作業に手間が掛かる」と苦労を語る。
収穫作業は例年より早い8月上旬から品種別に順次予定している。
強風や空梅雨に苦悩
市内約80園、区内では8園で栽培されている浜ぶどう。
北尾顧問は「浜なし同様、浜ぶどうの開花も市内全域で約5日〜1週間早かった。また強風や雨量が少なかったせいで、形を良くするのが大変。酸味も残りやすくなるのでは」と分析する。
折本園の浜ぶどうの開花は今年5月15日頃。6月25日頃には、実に色が付き始めた。
新井園主は「5月の強風の影響で何本か枝が折られたのと、この暑さで土が乾燥しているせいか、粒の大きさにばらつきが出ている」という。
吉野果樹園(大棚町)の吉野仁園主(75)も「雨が少なく粒の大きさが気になる」と今年の出来栄えを不安視する。両園共に、例年より早い8月3日から(例年8月10日頃)収穫を予定している。
浜なしと浜ぶどうを栽培している果樹園は、都筑区役所ホームページ内にある「都筑野菜直売所マップ」で閲覧が可能。
(問)都筑区役所区政推進課企画調整係【電話】045・948・2226
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