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都筑区版 公開:2018年12月6日 エリアトップへ

開校時1年生 あだ名で呼ぶ"一生の友" 70年変わらぬ関係

文化

公開:2018年12月6日

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笑顔で肩を組む村田さん(右)と志田さん
笑顔で肩を組む村田さん(右)と志田さん

 川和で生まれ育った村田由雄さん(76・川和町在住)と志田强(つよし)さん(76・加賀原在住)は、川和小学校が誕生した1948年に1年生として入学。当時は1学年1クラスしかなく、約50人の同級生と6年間、同じ教室でともに学んでいた。

 今のようにまだ住宅や建物が少なく、田園風景が広がっていた川和地区。現在の緑区北八朔町辺りまで見渡せたという。実家が農家だった児童が多く、村田さんもその1人だった。「農繁期は皆、学校を休んで家の仕事を手伝った。それが当たり前だった」と目を細める。

 当時、子どもの遊びといえば缶蹴りやメンコ、駒、羽根突きなどで、瑞雲寺や妙蓮寺の境内で競い合った。村田さんは「コウモリがいる防空壕を秘密基地にしたり、駒の紐を自分で編んだり、昔の子どもは自分でオリジナルの遊びを作って楽しんだ」と話す。

「食べられるのは幸せ」

 田んぼの用水路ではタニシやドジョウ、イナゴなどを泥だらけになりながら取り、家に持ち帰って食べたという。「戦後まもない時代。今みたいに食糧も多くなく、食べられるものは何でも食べた。たくましかったね」と志田さん。村田さんは「バナナなんて貴重品でお祝い事の時にしか食べられなかった。つくしなんかも煮て食べていた。腹いっぱい食べられることが、どんなに幸せだったか」と振り返る。

 その後、2人は都田中学校に進学。中学を卒業してから村田さんは、トラックやクレーン運転手を務めた後、横浜市交通局へ。志田さんは港北区役所川和出張所に入所し、分区後の1972年からは緑区役所に勤務。互いの道を歩んでいった。

 仕事を引退してから2人は同窓会やカラオケ、グラウンドゴルフなどで、再び交流を深め合う機会が増えた。その関係性は70年経った今でも「よっちゃん」「つよちゃん」と呼び合う親友のままだ。「同じ釜の飯を食べ、ともに貧しい時代を過ごした戦友」と志田さんが言うと、村田さんは「70年間、友達でいてくれたのは幸せなこと。これからも助け合いながら、ずっと友達でいたい」と返し、互いに顔を見合わせて照れくさそうに笑った。

 今年、川和町駅周辺西地区土地区画整理事業が始まり、農地を宅地化するなど今後、約1600人の人口増が見込まれている。「新しく住む子どもたちも絆を深め”一生の友”と呼べる友情を築いてほしい」と2人は声を合わせ願った。
 

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