被災地の今〜民間交流を通して〜 横浜市会議員 木原みきお
東日本大震災から7年9カ月が過ぎました。復興期間はあと2年余りとされていますが、はたして復興はどの程度進んでいるのでしょうか。被災地支援には時季を問わず心を寄せ、状況を確認していくことが大切です。
そこで、都筑区を拠点とし復興支援に積極的に取り組んでいる「NPO法人結ぶ」の皆さんとともに、先月、福島県相馬市、浪江町を訪問しました。被災者ととても有意義な交流を続けられていますので、ご報告します。
被災者の厳しい現実
初日は夕方に相馬市へ到着後まもなく10名近くの被災者からお話を伺いました。相馬市、気仙沼市や浪江町など様々な地域から来られていました。
そこでは、【1】避難で散り散りになって親しい友人が皆いなくなってしまったこと【2】何百年と耕されてきた肥沃な農地も放射能に汚染され、表土をはぎとった痩せた土地では農業の再開が難しくなっていることなどが沈痛な思いで語られました。
被災地と心をつなぐ植樹
翌日は早朝から相馬港を訪ね、都筑から持参した桜を公園に植樹しました。脇に建てた看板に被災地への思いを乗せました。メッセージを読んだ方、満開の桜を観た方に遠く横浜からの激励がいつまでも届きます。
動物に荒らされた民家
植樹の後、浪江町へ向かい避難指示が解除された地域の民家を訪ねました。6年に及ぶ避難生活の間、家を自由に出入りした猿やタヌキなどに家具は倒され家財は散乱していました。糞尿の被害もひどく家屋を解体することになりました。
庭に植えていた大きな木が跡形もなく消え、被災者の苦しみに追い打ちをかける心無い盗人の存在に胸が痛みます。
横浜市の支援と現状
東日本大震災の被災地10カ所へ横浜市から22名の職員を派遣しています。
浪江町では本庁舎の他に、二本松、福島、いわき、南相馬といった避難者が多い地域に役場機能が分散し、効率的に業務ができず人手不足が続いているとのことでした。
最後に
私にとって震災後福島の訪問は昨年に続き3回目ですが、今なお厳しい状況が続いています。
心を寄せて被災者一人一人とつながる暖かい民間交流で、再会を喜びあう姿が印象的でした。
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